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裏方物語 チームを支える仕事人

巨人 広報部兼ブランドコミュニケーション部・橋本到 選手とファンをつなぐ存在に 「普段、見ることができない選手の一面や、素顔を引き出していけるように」

 

シュアな打撃と俊足、強肩を生かし、チームに貢献し続けてきたバイプレーヤー。引退後はジャイアンツアカデミーのコーチを経て、今季から新たな任務に取り組んでいる。「元選手」だからこその選手との距離感を生かし、SNSを通じてファンにその魅力を発信していく。
取材・構成=杉浦多夢 写真=BBM、球団提供


元選手だからこそ


 2019年末に発足した「ブランドコミュニケーション部」は、自分たちで動画を撮影・編集してSNSで選手の素顔を発信し、ファンの架け橋となることが大きな役目の一つだ。現役時代にチームにとって欠かせないバイプレーヤーだった男は、今季から「元選手」だからこその選手との距離感で、この新たな任務に取り組んでいる。

 11年間のプロ生活を振り返ると、最初は思いどおりにいかないことが多かったですね。守備や肩は自信があったのですが、初めて見たプロ野球選手の打球を捕れず、衝撃を受けたこともありました。二軍でたくさん試合を経験させていただき、一軍に呼ばれるようになると、そこでもまたレベルの違いを感じました。思うようにはいかなかった11年だったな、というのが率直な思いです。打者は打率3割を打てたら一流と言われますけど、野球人生も同じ。良いことが3割あったらいい、くらいで、うまくいかないことのほうがやはり圧倒的に多い。それでも、喜びがあったときのインパクトはその分、大きなものになりました。

 楽天に移籍した2019年限りで引退するとき、ジャイアンツでお世話になった方々にも報告の連絡をさせていただき、そのときにジャイアンツアカデミーでやってくれないかというお話をいただいて、お世話になることになりました。ジャイアンツアカデミーは野球がうまくなることだけが目的ではなく、体力の向上やあいさつ、礼儀といった社会生活の指導もしていきます。学校の先生のような感じですね。いろいろ難しさもありましたが、僕自身も学ぶことがたくさんありました。

 現在の広報部兼ブランドコミュニケーション部になったのが昨年の11月ごろ。ブランドコミュニケーション部というのは・・・

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舞台裏の仕事人

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