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裏方物語 チームを支える仕事人

阪神 総務本部広報部兼事業本部営業部(興行担当)・緒方凌介 いかにファンを楽しませるか「現役のときとはまた違った形で『楽しませる』ものを模索できる充実感がある」

 

コンパクトな打撃と俊足、強肩を生かし活躍した。引退後は広報部に3年間所属。今季から広報兼務で新たな部署で働いている。球場に訪れるファンをいかに楽しませるか……。自分の企画が観客を喜ばせるという、現役のときとは違う達成感を味わい、充実の日々を送っている。
取材・文=椎屋博幸 写真=佐藤真一、牛島寿人


選手と職員との懸け橋


 2018年オフに現役引退し、阪神の広報部に所属。3年間広報一筋で選手たちと報道陣の懸け橋として勤務してきた。そして今年1月に広報を兼務しながら、ファンを喜ばせる部署に配置された。

 今年1月1日付の人事異動で私のデスクは2階と3階の2つになりました。2階はこれまでどおり広報として使用しているもの。そして3階は兼用で所属することになった営業部・興行担当のものです。興行担当とは、阪神タイガースのファンの皆さまに楽しんでもらえるように、さまざまな企画を立案、実行していく部署です。

 例えば、オーロラビジョンで流れる選手が打席に入るときの登場シーン。また、甲子園駅前広場で飾られる選手たちの写真のデザインなどが興行担当の仕事の一部です。そこを毎年どういう形で演出をしていくのか、甲子園でどうしたら観客を楽しませるか、というようなことを扱うなど、本当に多岐にわたります。

 2018年オフに戦力外になり、現役引退を決め、広報として阪神でお世話になることになりました。その広報や現場スタッフなどが普段使用している事務所は、球団事務所が入っている建物の2階にあります。その階には選手たちのクラブハウスもあり、行き来しやすくなっています。一方、3階は営業部などの事業部が入っています。

 フロアは1つしか違いませんが、事業部の球団職員が選手たちと直接的に会う機会がそこまでないのが現状です。私が現役を引退し、広報の職に就いてから、3階にあいさつに行ったときは、知らない人が多く、また顔は知っているけど名前までは……という方が正直多くいました。

 そういう状況の中・・・

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舞台裏の仕事人

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