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デーブ大久保コラム

試合中だけでもつらいことを忘れてもらう、それがプロ野球の在り方だと思います

 

南三陸町に行き、震災の悲惨さを目の当たりにして、私たちが野球をやる意味を再確認しました。今年も選手たちは「必死」なプレーでファンを熱狂させてほしいですね/写真=BBM


 明けましておめでとうございます。今年もなにとぞ「さあ、話しましょう!」をよろしくお願いします。1カ月後には、野球の正月、春季キャンプが始まり、野球シーズン到来となります。それまで少々お待ちください。

 2017年はどういう野球界になってほしいか──個人的にはプロ野球選手全員に「必死」でプレーしてほしいです。この字は「必ず死ぬ」と書きます。それくらいの思いでプレーしてほしいんです。

 楽天では12年から毎年、宮城県の南三陸町(平成の森しおかぜ球場)で二軍戦を行っています。私もコーチ、二軍監督で行かせてもらいました。12年に初めて行ったとき、町の姿を見ていたたまれないというか……「ここで野球をやっていいのだろうか」という思いにかられました。

 バット引きやボール拾いなどで試合をサポートしてくれるアルバイトの学生に話を聞いたんです。確か10人くらいいたと思いますが、その中で8人くらいの学生の家族の誰かが震災で亡くなっていた。その話を聞きながらもう涙が止まらなかった。さらにその半分以上が仮設住宅に暮らしながら、試合の手伝いに来てくれたんです。

 このとき選手たちには言いました・・・

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デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

元楽天監督、現解説者の「デーブ」こと大久保博元氏の連載コラム。

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