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デーブ大久保コラム

左打者は死球の可能性が極端に低いんです。楽天の茂木は高打率になる条件がそろっています

 

茂木はバットのグリップをうまく利用して打っていますから高打率を残しやすいんです。あとはケガをしないことだけですね/写真=BBM


 先日、交流戦のヤクルト楽天戦[神宮]の解説に行きました。以前も数試合、楽天の試合を解説し、試合前の打撃練習をじっくり見ましたが、その中で、キラリと光る天才を見つけました。今週はまたまた、打撃面の話になりますけど、お付き合いください。

 それは現在一番を打って飛躍的な活躍をしている茂木(茂木栄五郎)です。決して体は大きくないですが(171センチ75キロ)、バットコントロールが天才的です。いわば「バットが仕事をしてくれる」という打撃フォームです。要はテコの原理をうまく利用したバッターなんです。バットのグリップを上手に使いながら、ヘッドの重みを生かした打ち方をします。メジャーの本塁打王、バリー・ボンズも、グリップをうまく使った打ち方をしますよね。茂木もそれによく似ています。

 打てない打者というのは、自分の体全体を使ってバットを振ろうとするので、ボールがバットに当たる確率がなかなか上がらないんです。私はゲージ横で茂木を見ながら「これは将来30本くらいの本塁打は打てるぞ」と思っていました。

 もっと言えば、3割もいけます。足も速いですよね? トリプルスリーを狙えると思いますよ。個人的には、この打撃を続けられるならばシーズンの中で大きな波はないと思います。今後もコンスタントに打ち続けていくと思いますよ。それだけ素晴らしい打者ですね。

 一番気がかりなのはケガですね・・・

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デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

元楽天監督、現解説者の「デーブ」こと大久保博元氏の連載コラム。

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