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デーブ大久保 さあ、話しましょう!

デーブ大久保コラム「球団発表なしで自ら退任を公表した矢野監督には何か強い思いがあるはずです」

 

自分の口から退任を公表するのは本当に勇気がいることです。そこに矢野監督の決心が見て取れますが……今季の阪神には注目です[写真=矢野寿明]


 すごく男気があって、私より何倍も頭のいい男。それが阪神の矢野耀大監督。彼がなぜキャンプイン直前に「退任」を言葉にして公表してしまったのか……。本来なら球団から発表があって初めて監督が口を開くというのが社会常識だと思うんです。それを飛び越えて先に選手たちに話してしまった。矢野監督より先に一軍監督を経験している私としては、いろいろなことを想像してしまうのです。

 ただこの件に関して取材をしていないですし、憶測でモノをいうことはダメなことなので、ここでは話しません。もちろん社会常識のある矢野監督が、あえてそこをくつがえしてでも、何かを伝えたかったのだろうな、と思います。

 監督というのは、極端な話、雇われ店長のような存在です。チームのすべての責任を負わないといけませんが、一方で、監督がオーナーではないので、球団の方針には従わないといけません。責任は大きいですが、難しいポジション。その責任の中には、好成績を残さないといけない、という一番重いものがあります。

 与えられた戦力の中で、自分が考えた勝つ野球を求めていきます。そうなると選手たちに対し、究極のえこひいきが起こるわけです。70人ほどのプロ選手を預かりながら・・・

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デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

デーブ大久保の「さあ、話しましょう!」

元楽天監督、現解説者の「デーブ」こと大久保博元氏の連載コラム。

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