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横浜高が貫録勝ちで4強進出!! 背番号10の3年生・塩原陸が好投

 

テンポの良いピッチングでチームを4強に導いた塩原



 春季神奈川県大会は4月25日、準々決勝2試合が行われ、第2試合は横浜高が平塚学園高を6回コールドで下し(16対1)、準決勝進出を決めた。

 先発は3年生右腕・塩原陸。今大会、藤沢西高との2回戦で6回2安打無失点と試合を作ったが、この日も安定感抜群の投球を見せた。

 4回まで1四球を与えたのみで、ほぼ完ぺきな内容。5回の先頭打者に遊撃内野安打を打たれるまで、ノーヒット投球を続けた。この回に1失点も、チームに勢いを与えた。

 テンポの良いピッチングが打線にも伝わり、15安打16得点で快勝した。

 塩原は1年秋からベンチ入り。昨夏の甲子園に出場した、藤平尚真(現楽天)と左腕・石川達也(現法大)が抜けた2年秋の県大会から登板機会に恵まれたが、結果を残すことができなかった。

 冬場はフォーム固めに専念。上体がブレることから制球難となっていたため、股関節の柔軟性を高めるトレーニングを徹底。下半身がどっしりしたことにより上半身も安定し、ボールが乱れることがなくなった。

「秋までは、結果ばかりを追い求めていた。打者一人ひとり、目の前の打者に集中し、強気な姿勢が、良い結果につながっていると思います」

 横浜高・平田徹監督も「自分の投球ができてきて、自信を取り戻してきている」と、今春の2試合で信頼も回復してきた。

 横浜高の背番号1は2年生左腕・板川佳矢が着けている。最上級生の塩原としては当然、意地がある。

「3年生なので本来、自分が引っ張っていかないといけない立場」

 あらためてエース番号を着けたいですか? と聞くと、即答してきた。

「もちろん、取りたいと思います」

 板川と塩原の左右の両輪が機能していけば、強力打線が援護するだけに、連戦となる夏の2連覇も十分、視界に入ってくる。

 横浜高は4月30日の準決勝で146キロ右腕・本田仁海を擁する星槎国際湘南高と対戦する。「神奈川No.1投手」と「神奈川No.1打線」の激突は、注目カードである。

文=岡本朋祐 写真=菅原 淳
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