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編集部コラム「Every Day BASEBALL」

阪神の交流戦のキーマンは秋山拓巳

 

 本日、5月30日から開幕する交流戦。毎年、セ・リーグのリーグ優勝はここで一定の方向性を見せる。昨年は広島が終盤のオリックス戦において、鈴木誠也が大活躍。「神っている」の流行語まで作り、リーグ優勝への道を突き進んだ。さて、今年は……ここまで首位広島に1ゲーム差で阪神が2位につける首位争いを繰り広げている。

 昨年の阪神は、交流戦で7勝11敗と大きく負け越した。今年も同じような展開だと優勝争いから脱落してしまう。できれば昨年と真逆の11勝7敗となれば、十分に優勝が狙える。そこで、カギを握っている選手がいると見ているのだ。

 それは、今日交流戦開幕の先発マウンドに立つ、秋山拓巳投手だ。今年は見違えるような活躍を続けている。というか、彼の持っているポテンシャルならこれくらいできて当たり前と思っていただけに、ここまでの活躍は素直にうれしいところ。先日5月23日の巨人戦(甲子園)で、巨人のエース・菅野智之との投げ合いは、菅野以上の内容だった。スコアブックをつけていたが、ストライク先行で四球がない。キレイなスコアシートになっていく様はなかなかの快感があった。

 その秋山、いままでの交流戦は2014年と昨年の3試合のみの登板で、計5回1/3で防御率13.50。まったく活躍できていない。しかし、今年は各チームとも秋山に関するデータも少ないはずで、しかも伸びのある真っすぐは、打席に立ってみないと分からない。そのためパ・リーグ打者も苦労するはずだ。もちろん毎週火曜日の先発だと、各チームのエースとの対決が待っているが、そこはすでに2度、菅野とがっぷり四つに組んだ経験は大きい。

 未来のエース候補である藤浪晋太郎岩貞祐太が不調で二軍落ちをしているだけに、秋山の快投が、交流戦の戦いの道しるべになる。もちろん、彼だけではなくエース・メッセンジャーと2人で勝ち続けたら交流戦は十分に戦えるし、藤浪、岩貞は帰ってくれば優勝争いで広島に負けることはないだろう。

 ちなみに……来週発売、週刊ベースボール6月19日号のメッセンジャーコラム第5回は、マリナーズ時代のイチローの話、城島健司氏の話。そして日本行を決めた理由などを語っています。お楽しみに!

今日から始まる交流戦。阪神はロッテとの対戦だが、その開幕先発マウンドに上がる秋山。これまでの交流戦での雪辱を晴らしたい



文=椎屋博幸 写真=早浪章弘
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