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ふたたびホームラン量産の時代到来か?

 

今回はパ中心の話だが、セでもヤクルトのバレティン(写真)、そして巨人が猛烈な勢いで打ち始めた。後半戦の両チーム次第ではセが総数でパを抜く可能性もある


 統一球の導入により、一時本塁打数が激減したが、2012年を底にふたたび増える傾向が続いている。今季顕著なのは、パ・リーグだ。

 まず、8月5日現在の試合数と前年の同試合数でのホームランを比較してみよう(個人記録も同様)。カッコ内が2016年のデータとなる。

 以下はセ・リーグだ。

広島 100試合 109本(104本)

阪神 96試合 68本(53本)

DeNA 97試合 82本(89本)

巨人 98試合 78本(82本)

中日 100試合 76本(70本)

ヤクルト 99試合 64本(77本)

 チーム別に増減はあるが、総数では2016年475本、2017年477本とほとんど違いはない。

 次にパ・リーグを見る。

ソフトバンク 99試合 116本(82本)

楽天 91試合 101本(48本)

西武 96試合 104本(79本)

オリックス 95試合 77本(49本)

日本ハム 96試合 71本(85本)

ロッテ 95試合 48本(62本)

 こちらの総数は2016年の405本から2017年の517本と驚異的な伸びだ。特に上位4チームのアップ率が大きいが、パだけボールを変えたという事実もなく、それぞれのチーム事情を考えたほうがいいだろう。

 まず、ソフトバンクだが、新加入のデスパイネの16本と柳田悠岐が13本から26本に倍増していることが挙げられる。楽天は現在21本のペゲーロが、このとき0本、7月末の加入選手ではあるが、16年は14試合目にようやく1号、最終的にも51試合で10本。ここまでの爆発は予想できなかった。さらに今季17本のアマダーが1本、14本の茂木栄五郎は6月末で故障離脱しているが、その時点でまだ1本だった。

 西武はメヒアが27本から16本に減らし、浅村栄斗も14本から12本と微減ながら9本だった秋山翔吾が20本、中村剛也が13本から24本と増やし、あとは全体的なレベルアップの底上げだ。

 オリックスは10本塁打の糸井嘉男が阪神移籍でいなくなったが、T-岡田が17本から21本と増やし、何より新外国人ロメロの20本塁打が大きい。

 果たして、この傾向は今後も継続し、パはふたたびホームラン時代が到来するのだろうか。

写真=神山陽平
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