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ドラフト会議物語

【ドラフト会議物語44】吉見一起、松田宣浩ら希望枠に好選手。初の育成で山口鉄也が入団【05年大学・社会人】

 

今年は10月26日に行われるドラフト会議。毎年、金の卵たちが、どの球団へ進むか大きな注目を集める“一大イベント”で、さまざまなドラマも生まれる。今年で53年目を迎えるドラフト会議の歴史を週刊ベースボールONLINEでは振り返っていく。

NTT西日本は同一チームから最多タイの5人指名


ソフトバンクの入団会見。中央・王貞治監督の左が亜大・松田


2005年11月18日
第41回ドラフト会議
大学・社会人(新高輪プリンスホテル)

[希望枠・1巡目選手]
広島     ――――
楽天     松崎伸吾(東北福祉大)
巨人     福田聡志(東北福祉大)希
日本ハム   八木智哉(創価大)希
ヤクルト   武内晋一(早大)希
オリックス  平野佳寿(京産大)希
横浜     高宮和也(ホンダ鈴鹿)希
西武     松永浩典(三菱重工長崎)希
中日     吉見一起(トヨタ自動車)希
ソフトバンク 松田宣浩(亜大)希
阪神     岩田稔 (関大)希
ロッテ    ――――

 分離ドラフトの第2弾。自由獲得枠から代わった希望枠は1枠のみで、回避した球団は高校ドラフト1、2巡目の権利があり、それが広島、ロッテだった。ただ、少々ややこしいのだが、大学・社会人の1巡目は、希望枠を申請しながら契約できなかった球団となり、このときは楽天が松崎伸吾を指名している。

 希望枠入団はなかなか粒ぞろいだ。オリックスがクローザー、平野佳寿、中日が2度の最多勝に輝く吉見一起、ソフトバンクがマッチこと、元気印の松田宣浩、さらに日本ハムが八木智哉、阪神が岩田稔と先発左腕を獲得している。

 高校生を全球団が1巡目で取ったことで、2巡目はなし。3巡目は派手さはないが印象に残る選手が多く、広島・梵英心(日産自動車)、日本ハム・川島慶三(九州国際大)、オリックス・岸田護(NTT西日本)、中日・藤井淳志(NTT西日本)、楽天・青山浩二(八戸大)、ロッテ・根元俊一(東北福祉大)らの名前がある。

 4巡目では、4年連続2ケタ勝利の日本ハム・武田勝、先日引退を表明した中日・新井良太(最後は阪神)、巨人・越智大祐(早大)、ソフトバンク・藤岡好明(JR九州)らが並び、5巡目ではなんと言ってもソフトバンクの2年連続盗塁王・本多雄一(三菱重工名古屋)。ほかにもヤクルトの飯原誉士(白鴎大)、ロッテ・古谷拓哉(日本通運)らもいる。

 このときの指名では楽天が最大で9巡目まで指名したが、その8巡目が草野大輔(ホンダ熊本)だった。なお大学勢では東北福祉大が4人、NTT西日本は同一チームからは最多タイの5人が指名されている。

 注目された四国アイランドリーグからの指名はなく、石毛宏典代表は「そう簡単に夢を成就できないものなのかな」と淡々と語った。

 また12月1日の実行委員会で承認された後、「育成ドラフト」を初めて実施。4球団が6人を指名したが、その中で巨人が指名した左腕・山口鉄也は、その後、最強のセットアッパーに成長する。

<次回に続く>

写真=BBM
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