10月14日に幕を開けるクライマックスシリーズ（CS）。セ・リーグはシーズン3位のDeNAが2位阪神とのファーストステージに挑む。甲子園の天候が心配されるが、2年連続のCS進出で鼻息が荒いのがDeNAだ。昨年はファイナルステージで広島に敗れており、同じ舞台でのリベンジに燃えている。

　DeNAの強みは何といっても打線、特に強力なクリーンアップだ。今季、ロペスが打点王と最多安打、宮崎敏郎が首位打者を獲得。キャプテンの筒香はここぞの場面、一振りで試合の流れを変えてきた。阪神の投手陣は「中継ぎ・抑え」が非常に強力なだけに、シーズンどおりの積極的な攻めの姿勢で序盤から優位に試合を進めるのが理想だ。

　初戦の先発が予想される阪神のメッセンジャーとの対戦打率は、宮崎が1.000（6打数6安打）、ロペスも.500（6打数3安打）と相性はいい。3人の中では筒香に安打がないが、対メッセンジャーのチーム打率は.327と全体でも苦手意識はない。

　CSに向けた横浜スタジアムでの最後の全体練習を打ち上げたラミレス監督は、「短期決戦は点を取ることがポイントとなる」と打線の奮起を期待する。ホームランが出にくいと言われる甲子園球場で3人がどんな打撃を見せるのか。クリーンアップが存在感を発揮すれば、ファーストステージ突破は近づく。

文＝滝川和臣 写真＝小山真司