■10月28日 日本シリーズ第1戦(ヤフオクドーム)ソフトバンク10−1
DeNA 思わぬワンサイドゲームとなった日本シリーズの第1戦。DeNA投手陣の制球の乱れにもつけ込み、CSファイナル第5戦で機能した一番に
柳田悠岐、三番に
デスパイネを配したソフトバンクの攻撃的なオーダーが火を噴いた。
DeNAとすれば第2戦で打線の奮起、先制点の奪取が反攻のキーポイントになる。第1戦ではロペス、
筒香嘉智、
宮崎敏郎の強力クリーンアップがソフトバンク投手陣の前にノーヒットに封じ込まれた。同時に、
ラミレス監督が戦前にキーマンに指名した一番・
桑原将志の出塁もカギとなるだろう。
ソフトバンクは打線の状態が上向きなだけに、先発の出来が試合の流れをつかめるかどうかを左右する。言うまでもなく、中盤まで持ちこたえることができれば、CSファイナルではトータルで失点ゼロという驚異的な安定感を誇るリリーフ陣が控えている。
ソフトバンクの先発が予想されるのは
東浜巨。第1戦の先発は千賀にゆずったが、レギュラーシーズンでは16勝をマークして最多勝を獲得。先発投手陣をけん引してきた。「今シーズン最後の登板になるかもしれない。そこはしっかりとできればいいかなと思う」。静かな口ぶりの中にも闘志を隠さない。
東浜が強力な相手打線を眠らせたままにしておけるのか。DeNAの攻撃陣が本来の爆発力を発揮するのか。試合の行方を占うポイントの一つになることは間違いない。
文=杉浦多夢 写真=小山真司