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日本選手権大会レポート

日本選手権初日! JABA公式サポ・田中優美の熱視線!エースが教えてくれる1勝の難しさ和歌山箕島球友会・寺岡大輝

 

11月2日から京セラドームで開幕した第43回社会人野球日本選手権大会。週刊ベースボールONLINEでは、日本選手権大会にまつわるさまざまな情報や知られざる秘話を『JABA×グラゼニ社会人野球公式サポーター』が日替わりで発信していきます。本日は田中優美さんです。

エースが教えてくれる1勝の難しさ


来年へリベンジを誓う和歌山箕島球友会の寺岡投手


 9月1日から行われたクラブ選手権で優勝し、日本選手権の切符をつかんだ和歌山箕島球友会。このチームは2015年のクラブ選手権でも優勝し、日本選手権に出場しているクラブチームきっての強豪です。今年のクラブ選手権で2試合に先発し、チームを日本選手権に導いたのがエースの寺岡大輝投手。15年、そして今回の日本選手権初戦のいずれも先発を果たしました。

 ただ、そんなエースも15年の日本選手権は3回2/3を6失点。そして今回の11月2日に行われた明治安田生命戦も2回2/3を5失点という結果でチームを勝利に導けませんでした(3対5)。15年のリベンジを誓い、2年間、毎日練習を積み重ねてきた寺岡投手だけに、今回の日本選手権にかける思いはひと際強く、それだけにふたたび結果を残せなかったことは悔しかったのは間違いありません。

 試合後には「前回も投げ切れなくてノックアウトされて、今日も同じような感じでマウンドを降りてしまったので。もっとやれる自信はあったんですけど……。結果を見ればまるっきり一緒なので、成長してないって言われても仕方ないので悔しさしか残らなかった大会だったと思います」と目に涙を浮かばせながら話してくださり、強豪チームであれ、クラブチームが名だたる企業チームがひしめく日本選手権で1勝することが、どれだけ難しいのかあらためて感じさせられました。

 取材中に何度も「成長していると期待していたので、できると……」という言葉が出てきたのは、それほど程、練習をやってきた証拠でしょう。

 寺岡投手の後を継いだ和田拓也投手は「寺岡さんには練習や投げている球とかも勝てない部分があるし、追いつきたいって思ってやっている」と先輩を慕っている様子です。

 確かにチームは惜しくも負けてしまいましたが、企業チーム相手にとても良い戦いを見させていただきました。

 寺岡投手は「エースと言われていますが、勝って初めてそう言われると思うので、勝てるピッチャーになりたい。そこを目指さないとまた同じ結果になるんじゃないかなと思います。ここまで野球をやっている以上はやっぱり上を目指してやらないといけない。そうしたなかで、このチームを企業チーム相手に勝たせたい」

 さらに「ここまでやってきているなかで、野球人生が負けて終わるのは嫌なので、クラブ選手権連覇、日本選手権で優勝できるように頑張っていこうかなと思っています」とすでに来年を見据え、決意を新たにしていました。

 来年の和歌山箕島球友会のリベンジに期待し、クラブ選手権連覇、そして日本選手権の舞台での快進撃を見られることを楽しみにしたいと思います。

PROFILE

左から成田沙耶加さん、豊島わかなさん、田中優美さん/写真=矢野寿明


なりた・さやか●1990年7月30日生まれ。山梨県出身。ニックネームは「さやくま」。野球観戦歴は家族の影響で幼少時から。趣味は料理とスポーツ観戦、特技は健康食作り。

とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん」。野球観戦歴は小学生のころから。趣味は暗記、特技は歴史に詳しいこと。

たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。野球観戦歴は高校1年生のころから。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。

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