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【大学野球】今年の大学球界をけん引する日体大の“二枚看板”松本航&東妻勇輔

 

1月10日、日体大が2018年の初練習を行い、秋春連続での「大学日本一」を目標に掲げた(写真左から主将・松本、古城監督、東妻投手)


 二枚看板が見据える先は、まったく同じだった。日体大が1月10日、2018年の初練習を行った。ドラフト候補の松本航(4年・明石商高)、東妻勇輔(4年・智弁和歌山高)が新年の挨拶に訪れたNPB4球団のスカウト、取材に来た各社報道陣の前で元気な姿を見せた。

 日体大は昨年11月の明治神宮大会で、37年ぶり2度目の優勝を遂げた。初戦は2人の継投、準決勝は150キロ右腕・松本、決勝は152キロ右腕・東妻が完封。右腕両輪が3試合1失点と圧巻の投球で、日本一の原動力となった。37年前のエースが現在、広島のスカウト部長である白武佳久氏。新チームでは松本が主将に就任。日体大・古城隆利監督によれば、「投手兼キャプテン」は、白武氏以来だという。

 指揮官は抜てきの意図をこう、明かす。

「(松本は)実績に加え、取り組みもしっかりしている。投手なので、背中で引っ張ってもらう。今年はいろいろなプレッシャーがかかってくる。4年生野手2人の副主将(船山貴大=4年・日大三高、中村誠=4年・大阪桐蔭高)も含めて、責任を分散してくれれば良い」

 次世代への引き継ぎをスムーズにするため2016年から、3年生からも副主将を選出。正捕手の馬場龍星(八戸学院光星高)がその大役を任され、昨年以上に松本、東妻とコミュニケーションを重ね、ダフルエースをリードしていく。

 この日の取材は東妻、松本の順で1人ずつ行われたが、2018年の目標を問われると、示し合わせたかのように「春秋で各5勝、防御率0点台」と語った。

 日体大が所属する首都大学一部リーグ戦は6校による、2勝先勝の勝ち点制。5校との対抗戦であり、2人で計10勝ということは、勝ち点5の完全優勝を意味する。もちろんその先には、昨秋に続く日本一連覇がある。

 卒業後の進路志望は2人とも「プロ」を明言する。東妻は「今までのままでは活躍できない。プロ、社会人へ進むにしても、レベルアップすることには変わらない」と自然体を強調する一方で、松本は「上位でないと、やっている意味がない。行く以上はドラフト1位。東妻とも『2人で(1位で)行けたらベスト』みたいな話はしています」と、学生ラストイヤーも切磋琢磨していくことを誓った。

 日体大の二枚看板が、2018年の大学球界をけん引していく。

文=岡本朋祐 写真=BBM
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