プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は1月20日だ。
2007年、パで連覇を飾った日本ハムが3連覇に向け、さらなる補強に動く。2008年1月11日、
川島慶三、
橋本義隆、
押本健彦とのトレードで
坂元弥太郎、
三木肇とともに01年の最多勝左腕・
藤井秀悟の日本ハム入りが発表され、1月20日、札幌市内のホテルで入団会見が行われた。
藤井の背番号は18。エース・
岩本勉が引退した後、2年間空き番だっただけに、日本ハムの期待の大きさが分かる。
自主トレ先のサイパンから前日に帰国しての札幌入りで、日焼けした精悍な顔の藤井は、「1年間一軍にいて、優勝のためにできるだけのことをしたい」と力強く語った。
この段階での日本ハムの先発候補は
ダルビッシュ有にグリン、
武田勝、
吉川光夫が挙がっていたが、ここに藤井が食い込めれば、グッと厚みが増す。山田GMも「両球団にとって、いいトレードだと感じているし、どうしても欲しかった左の1枚が獲得できた」と満足顏。
結果から言えば、藤井は日本ハムでいまひとつ。ほかの選手も新天地で大きな足跡を残すことはできなかった。
ただ、最近はFAが絡まぬトレードが本当に減ったが(さらに言えば日本ハムが絡まぬトレードも)、飼い殺しのような選手を減らす意味でも、もっと活発になってもいいのかもしれない。
写真=高原由佳