今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。おかげ様で、まもなく通算3500号を迎える。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。 食堂に貼られた日課票の写真
今回は『1960年3月16日特大号』。定価は10円上がって40円だ。特別定価恒例のカラーグラビアは『春を呼ぶ快音』で
巨人・
長嶋茂雄の宮崎キャンプでの打撃練習風景。お客さんの数と密集度がすごい。
本文巻頭は『12球団キャンプ合宿訪問〜新聞にのらない合宿生活の実態』。巨人キャンプの宿舎『江南荘』食堂に貼られた日課票の写真もあった。文章を抜粋しよう。
指針
一 先づ健康
一 旺盛なる勝利への意欲
一 一致協力
日課
一 起床 八時
一 朝食 八時半
一 練習開始十一時
一 夕食 六時
一 就寝 十時
やや早寝、遅起きに思えるが。
座談会は2つ。1つは『優勝監督と最下位監督』で南海・鶴岡一人監督、大洋・
三原脩監督、作家の藤沢桓夫が登場。2つめは『奥様はただいまお留守番』で選手の夫人たちが登場だ。
三原監督は言う。
「セントラルでは大洋に限らず
広島でも国鉄でも優勝できるチャンスはパシフィックの近鉄、東映よりうんと多いですよ。近鉄、東映、阪急などは99.9パーセントまではダメですね(笑)。南海、大毎、西鉄が飛行機事故を起こしてひっくり返らない限りはね。これははっきり言えます。しかしセントラルの場合はまだ30パーセントぐらいの確率はあるんですよ」
『ベースボールスクラップ』では「ナイターでイワシがとれぬ」という記事があった。これは56年5月に甲子園にナイターが設置されて以来、イワシが光で逃げ、漁獲量が年間3、4割になったと、
阪神漁業振興会が阪神に1300万円の損害賠償を求めてきたというものだった。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM