活気あふれるキャンプ
さすが日本一のチームだ。ソフトバンクのキャンプは活気にあふれていた。
内川聖一、
松田宣浩らベテラン陣が率先して引っ張るから、若手も負けじと自然と声が出るようになる。好循環がチームを支配していると言えよう。
思えば黄金時代の
西武が同様だった。
石毛宏典、
辻発彦といった中心選手が声を出す。チームプレーの練習で、先輩がミスをしても容赦しない。「何やってんだ!」と選手間で叱咤し合う。練習から緊張感にあふれていたことが強さの要因だった。
ソフトバンクは将来性がある選手も多い。キャンプ前のミーティングで
工藤公康監督はレギュラーが確定している6人の野手の名前を口にしたという。内川、松田、
柳田悠岐、
デスパイネ、
中村晃、
今宮健太。例えば外野は残り1枠となるが、そこの争いに名を連ねている上林誠知は今年、さらに飛躍しそうな予感が漂う。
昨年は後半、相手にも研究され、成績も急降下してしまったが、134試合に出場して打率.260、13本塁打、51打点をマーク。とにかく体自体にパワーがあるのが魅力。ホームランキングも狙える器だと思っている。足も速さも大きな武器になるだろう。
今宮ももっと打撃でいい結果を残しそうだ。なかなか打撃がブレークしなかったが、試合に出続けることで総合的に力がついてきた格好だ。経験が確かな力となっている。
投手は万全。油断させしなければ、今年もソフトバンクが優勝候補筆頭なのは間違いない。
写真=湯浅芳昭