長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。 ペピトーン[1973ヤクルト/内野手]
この手の企画では常連となっている史上最悪の助っ人だ。
1973年、ヤクルトが契約金20万ドルで契約したペピトーンである。メジャー通算1315安打の大物だけに球団も大張り切り。6月末のダブルヘッダーを「ペピトーン・デー」とし、大々的に宣伝したが、いきなり「かもいに頭をぶつけて痛いから」と休んでしまった。
その後、離婚問題を理由に7月に帰国。ようやく再来日したと思ったら「手にマメができたから」など、いろいろな理由をつけて“さぼり”、8月末には右アキレス腱痛を理由に無断で帰国してしまった。
2年契約だったが、翌74年は来日すらせず、球団が連絡すると飼い犬の空輸代を出さなければ日本に行かないなど、いろいろな条件を出して、またゴネた。球団もさすがにあきらめ、開幕前に解雇となっている。
写真=BBM