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林昌範コラム

元DeNA・林昌範 引退して初めて実感した春季キャンプに不可欠な存在

 

裏方さんがいないとキャンプは成立しない


2003年、巨人宮崎キャンプでの筆者。当時は裏方の仕事をすべて理解できていなかった


 みなさん、こんにちは。昨季限りでプロ野球の世界を現役引退した林昌範です。連載企画4回目の今回は「選手を支える裏方スタッフ」について書かせていただきます。

 実は今月20日から1泊2日で春季キャンプの挨拶にうかがわせていただきました。本来なら全球団を回りたかったのですが、時間の制約もあり現役時代に所属していた巨人、日本ハムDeNAの3球団のキャンプ地に行きました。僕は高卒でプロの世界に入ってから2月をキャンプ地以外で過ごしたことがありません。16年間の現役生活を終え、今年はユニフォームを着ている選手たちを外から見て「引退したんだな」という実感が初めてわきました。

 3球団を回り、今回一番気づかされたのが裏方さんたちの重要性です。フリー打撃で打撃投手を務めた後に急いで着替えてスタンドで練習試合のチャートをつけていました。また、試合後も特打する選手のためにバッティングゲージを素早くセットしていました。自分が現役時代、もちろん裏方さんへの感謝の念を持ってプレーしていました。練習後にトレーナーのマッサージで気持ち良すぎて寝てしまったことは反省しないといけませんが……。

 ただ、その仕事ぶりをすべて理解していたわけではありません。投手陣は春季キャンプ中に球場にいる時間は少なく、サブグラウンドでトレーニングに時間を割きます。今回外から見させていただいて球場にいる時間が多かったので気づかされました。こんなに大変なんだなと驚くと同時に、キャンプは裏方さんたちがいないと成立しないと強く実感しました。

 ロッテの井口監督がキャンプのMVPを報道陣に聞かれ、「裏方の皆さんです。スムーズに練習できる環境を作ってくれて本当に感謝しています」と答えたとメディアを通じて知りました。納得させられましたし、その言葉には非常に重みがあると思います。裏方さんはグラウンドでプレーできませんが、優勝すれば一緒に喜べます。選手たちは支えてくれる人たちのためにも頑張ってほしいですね。

元DeNA・林昌範(写真=ココカラネクスト編集部)


記事提供=ココカラネクスト編集部 平尾類
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