左が野村監督、右は大野豊ヘッドコーチ
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は3月2日だ。
黄金時代構築へとまい進する
広島カープだが、その基礎を作り上げたのが、2010年に就任した前任・
野村謙二郎監督の5年間だったと評する声も多い。なにしろ就任前の09年まで広島は12年連続Bクラス。野村監督も最初の2年は連続5位、3年目は4位だったが、4年目の13年についに3位。夢のまた夢だった「優勝」の二文字が少しだけ現実味を帯びた年だ(初出から修正しています)。
2010年3月2日は、その野村新監督が初の対外試合勝利をつかんだ日だ。
この日は、対外試合5試合目となるオープン戦・
中日戦(ナゴヤドーム)。先発・
前田健太ら5投手が、わずか1安打に抑える完封リレーを見せ、09年に8勝16敗と大きく負け越した中日を相手に3対0と完勝。野村監督も「負けるより勝つほうがいい。理想はどんどん打って点を取りたい。でも、調子は上向いている」と手ごたえをつかんだ様子だ。
この日は、2回に二走の
フィオレンティーノが遊ゴロの間に三塁を陥れるなど、キャンプから継続してきたスキを突く走塁も実践。指揮官も「これからもこういうゲームを続けたい」と評価する。開幕で対戦するドラゴンズ相手に、まずは先制パンチを見舞った。
写真=BBM