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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説78】パフォーマンスで人気を博した踊るホームラン王【助っ人トンデモ話】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

ウインタース[1990−94日本ハム/外野手]



 陽気な外国人選手は多いが1990年、日本ハムに入団したマット・ウインタースはレベルがかな〜り上だ。チアガールに交じり、変装のうえ、詰め物でダイナマイトボディになったり、ほかの外国人選手のモノマネをしたりするのは、当時の野球ファンならおなじみの姿。雨天中断中にはファンの前で手品を見せたこともあった。

 しかもウインタースの場合、ファンの前だけではなく、いつも水鉄砲やオスカーと名付けたヘビのおもちゃを持ち歩き、記者たちにも隙あらばいたずらを仕掛けていた。

 当時に関してウインタースは次のように語っている。

「いろいろパフォーマンスをやった中で、一番気に入っているのはダイエーのチアリーダーと一緒に踊ったこと。きっかけは近藤(貞雄)さん。雨で中断した試合でベンチに座っていると『行ってこい!』と言われたんだ。初めは恥ずかしいから嫌だったけど、やってみたらファンも喜んでくれた。野球はゲームだから、楽しむもの。街でファンに声をかけられたときも、『あのダンスパフォーマンスのウインタースさんだよね?』と言われたよ」

 当然、パフォーマンスだけでなく、実力もあった。90年から4年連続30本塁打以上を放った豪快なスラッガー。ただ、タイトルには手が届かなかった。

「『踊るホームランキング』と呼ばれていたみたいだけど、実際にはキングになれなかった。いつもデストラーデ西武)やブライアント(近鉄)が立ちはだかった。大嫌い! ウソだよ、彼らは仲のいい友人だ。ファンも僕らのホームラン王争いを楽しんでくれたんじゃないかな」

写真=BBM
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