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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説83】語り継がれた乱闘シーンの“主人公”【助っ人トンデモ話】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

アレン[1989―91広島/外野手]


大門を追いかける広島・アレン


「アレンの乱」は1990年6月24日の横浜戦で起きた。9回表、大門和彦が投じたボールは打席のロッド・アレンの背後を通過。これに激高したアレンはマウンドの大門めがけて猛ダッシュ。一塁ベース付近から二塁ベース、外野まで、逃げる大門を追跡。止めようとする横浜ナインを次々にはねのけた。

 アレンとともに、同僚のマイク・ヤングも大門を追いかけたため、横浜スタジアムは、まるでアメフトやラグビーの競技場に。アレンを止めようと外野に両軍ナイン、コーチが集まった。

 伏線は7回表にあった。本塁上での悠々アウトのタイミングで走者・アレンが捕手・秋元宏作に体当たり。突き飛ばされた秋元は動けなくなった。須藤豊監督が帽子を叩きつけて猛抗議。アレンはこのプレーの報復と思った。

 アレンには騒ぎのきっかけを作ったとして、退場処分が下された。数ある乱闘シーンでも語り継がれ、『珍プレー好プレー』番組でも何度も取り上げられた。

 アレンはこの試合の約40日前、5月10日のヤクルト戦から12日の巨人戦まで4打席連続本塁打。バットでも相手投手を恐れさせていた。

写真=BBM
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