2年目のシーズンに臨む京田(右)
昨季はルーキーながら遊撃の定位置を奪取し、セ・リーグの新人歴代2位となる149安打を放って新人王に輝いた
中日・
京田陽太。2年目のシーズン開幕を目前に控え、「不安はあります」と本音を漏らす。
「去年は開幕一軍に残れるか残れないか、という不安でした。今年もまだ一軍に定着したとは考えていませんが、去年以上の成績を残さないといけないと思っています」
「143試合フルイニング出場」「3割」「35盗塁」「ゴールデン・グラブ賞」
1年目の華々しい活躍に、周囲が期待するハードルは高くなっている。チームのため、ファンのため、さらに厳しさを増すであろう2年目に臨むつもりだ。
弱気な言葉を口にすることはあっても、いざグラウンドに立てばプレーは力強い。3月10日の
阪神戦(甲子園)では、2対2の9回二死一、二塁で、レフトに抜けようかというライナーを横っ飛びで好捕し、サヨナラ負けの危機を救った。
打撃では昨季、トップバッターを多く担ったが、今春オープン戦では、一番・
大島洋平に続く二番に座ることも。
「打順にそれほど戸惑いはないですね。大島さんが出塁してくれているシチュエーションが多く、一、二塁間や三遊間が空き、ヒットゾーンが広くなるので打ちやすいケースもあります。一番でも二番でも、任せてもらったところでプレーするだけです」と、役割に徹することを誓っている。
「まずは全試合フルイニングに出ること。盗塁などの成績はそれからついてくると思っています」
攻守ともに最後まで力を求められる存在へ。若竜が進化を見せてくれるはずだ。
文=吉見淳司 写真=BBM