日本航空石川・大橋修人［投手／3年］

　甲子園デビューは鮮烈だった。昨夏の甲子園2回戦（対花咲徳栄）。8回からリリーフ登板し、9回に3点を失ったものの、自慢のストレートは145キロを計測した。埼玉勢初の全国制覇を遂げる強力打線にも臆さない強気の投球が光った。

「球速には自信がある。注目されてうれしかった」と、当時を振り返る。

　全国舞台で華々しい投球を見せたのも束の間、その後の新チームでの道のりは厳しかった。「背番号1を着けるつもりで練習してきた」という新チームで受け取ったのは「10」だった。さらに故障までもが、大橋に追い打ちをかけた。先発した輪島との県大会の初戦後に右肩を痛めたのである。

　北信越大会2回戦（対日本文理）で復帰登板を果たし、明治神宮大会でも登板機会があったが、本調子にはほど遠い内容であった。しかし、下を向いているヒマはない。昨秋以降、冬場は乱れたフォームの修正に取り組み、「甲子園では背番号1でマウンドに立つ」の誓いどおりにエースナンバーをその背に戻した。

「1」のプライドに懸け、甲子園での成長したピッチングを見せるつもりだ。

写真＝BBM