富山商・沢田龍太[投手/3年]
秋はまさに独り舞台だった。全8試合に先発し、リリーフを仰いだのはわずか1イニングのみ。1人で69イニングを投げた鉄腕・沢田龍太が富山商の大黒柱だ。
4年前、夏の甲子園に出場したチームのエース左腕だった
森田駿哉(現法大)と同じ富山ボーイズ出身。中学生だった当時、甲子園まで応援に駆けつけ、先輩と同じ富山商のユニフォームを着るのは自然な流れだった。
1年秋から伝統校のエースナンバーを背負い、迎えた昨秋。獅子奮迅の活躍を見せたが、自身は決して満足していない。
「県大会準決勝までは良かったけど、決勝と北信越大会は安定しなかった。強いボールを投げられなかった」
北信越大会後からフォームの改良に着手。投球の際にヒジが下がるのを修正し、「ボールへの力の伝わり方が良くなった。手応えはある」と話す。
現在の直球の最速は140キロ。「常時140キロにして、MAX145キロを目指したい。キレと精度も上げたい」。どん欲に上を見ている。
写真=BBM