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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説93】カメラマンに“タイマン”を挑んだ名将・水原茂のご乱心【怒れる男たち】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

カメラマンに「いい加減にしろ」



 1960年10月2日、広島−巨人のダブルヘッダー(広島市民)の1試合目に巨人が敗れ、大洋の優勝が決定した。

 そして、失意のなかで戦った2試合目の後、巨人・水原茂監督が爆発する。ベンチ裏の通路で至近距離から盛んにシャッターを押していたカメラマンたちに「いい加減にしろ」と怒鳴り、それでも撮り続けたカメラマンに対し、「1対1で勝負しよう」とロッカールームに引きずり込もうとしたのだ。

 周囲がとりなし、水原監督がカメラマンに謝罪したことで、その場は収まった。だが、球団は水原監督に謹慎を命じ、シーズン終了まで川上哲治ヘッドコーチが監督代行として指揮を執った。

 その後、11月19日には水原のフロント入り、川上新監督が発表。水面下で自分の退任話が進んでいるのを知っていた水原のイライラが招いた事件とも言える。その後、12月8日には水原の東映監督就任が発表された。

写真=BBM
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