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週刊ベースボール60周年記念企画

【週ベ60周年記念企画153】三原、別所、宇野を怒らせた報道の真相【1961年3月6日増大号】

 

今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。

『1961年プロ野球12球団写真名鑑』


表紙は左から巨人堀本律雄、大洋・秋山登


 今回は『1961年3月6日増大号』。定価は10円上がって40円だ。センターグラビアは『1961年プロ野球12球団写真名鑑』。ご存じの方も多いと思うが、全員住所つき。ファンレターの送り先用だ。読者の意見もすべて住所が明記されているが、こちらは文通用か。

 本文巻頭は『三原、別所、宇野を怒らせた報道の真相』。無責任な報道に監督やコーチがカッカしているという話だ。最初は「インスタント・キャンプ」と練習量の少なさを批判した記事に大洋・三原脩監督が「1日練習を見たくらいで勝手なことを書くな」と激怒。ただ、その中で練習量の少なさについて尋ねた記者にこう答えたのは、本当だったようだ。

「マージャンが強くなりたいなら、頭の芯までひりつくようなかけ率のバカでかいのに限る。ちょっとへまをすれば1万ぐらいすっとぶやつをね。これですよ、万事勝負のこつは。練習は家庭マージャンです。失敗しても責任も罰もない。これでは強くならんのです」

 さすがマージャン好きな知られた男である。

『渡米するジャイアンツの実力拝見』ではドジャースのキャンプに参加するため渡米する直前の巨人伊東キャンプの記事だ(宮崎の後、移動)。ここで驚いたのは、囲み記事ながら大きな見出しで「本社員木部茂を特派」とあり、池田恒雄社長、木部自身のコメントが掲載されていたことだ。

『12球団キャンプ地の評判記』では各チームのキャンプでの雑観記事が掲載されていた。近鉄の今治キャンプでは、最下位脱出に燃える千葉茂監督が宿舎に貼った「監督要望事項」が紹介されている。その中の一項がすごい。

 モダン・ベースボールを身につけよ

 鉄砲には大砲で、大砲が来たら原爆で、原爆にはミサイルで斗わねば、必ず負ける

 野球は日進月歩しているのだ

 う〜ん、果たして、ミサイルは原爆よりすごいのだろうか。

 以下、宣伝。

 週べ60年記念シリーズ『巨人編』『日本ハム編』が好評発売中です。

では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM
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