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公認野球規則の表紙の色はグラブの限界色

 

2018年度版の公認野球規則書(左)がパントン14といわれる紫色の表紙。右が2017年度版のピンク色の表紙。これが野球規則の定めるグラブの限界色だ



 今年も2018年度版の「公認野球規則」が販売されている。今年もさまざまな改正が行われているが、やはり二段モーションと故意四球(申告敬遠制)が世間の大きな話題になっている。そのほかにも軟式ボールを「A号」から「M号」へ変更し、重さもなどの規定も変更された。

 その野球規則書だが、今年の表紙はパントン14(PANTONE 14)の薄紫色となっている。なぜこの色なのか、お分かりだろうか。この規則書のオビには「本規則書の本体の表紙に、今年も野手のグラブの“限界色”の例を示した」と書いてある。つまり、規則書本体が、今年から使っていい色の限界の濃さを示しているのだ。

 なぜ規則書にこの色を提示しているのかというと、試合のときにこの規則書を持ち歩くであろう審判の方々が、選手たちが使用しているグラブの色の違反かどうかの判断をするときに、すぐに識別ができるようにという意味合いがあるという。

 では、どのようにこの色が決まるのか。実際には12月のプロ・アマ合同規則委員会の会議のときに規則書の色を最終決定する。毎月、1回の割りあいでプロアマ審判部会が開催されているが、その部会の10月開催時くらいから「今年の色はどうするか」という検討に入るのだ。

 色の方向性が出ると次は色の濃さを、色見本を見ながら規則委員会の中で検討し決めていくという流れになっている。ちなみに昨年は少し濃いめのピンク色だった。使用する選手たちはブラックやブラウンなどが多いが、規則委員会が定めている実際の限界色は意外にも派手な色を選んでいる印象だ。

 さて今回、お見せした写真ではその色合いがしっかり出ているわけではないので、できれば書店などで、今年の限界色を確認してみてほしい。そしてプロ野球選手の野手でこの色を使用している選手がいると面白いと思うのだが。

文=椎屋博幸 写真=BBM
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