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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説104】「打者石コロ」と言って大杉勝男に殴られた達川光男【怒れる男たち】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

足が遅い選手に対して……



 かつての広島では、足が遅い相手選手を“石コロ”と言っていた。「バッター、石コロだから歩かせても(どうせ走らないから)怖くない」といった具合だ。

 あるときも広島の捕手・達川光男は、投手の津田恒美に「バッター、石コロよ」と声をかけた。“ここは歩かせよう”という意味だ。

 しかし、打席の大男がこれで血相を変えた。ヤクルト大杉勝男である。ドスの利いた声で「お前、人間に向かって石コロとはなんだ」と言われ、達川は心底、震え上がったという。

 この打席は、そのまま歩かせたが、次の打席では勝負し、ホームランを打たれてしまう。大杉はホームにかえってきたところで、達川の頭を殴るような仕草。これがテレビで流され、有名になった。

「世の中には怒らせちゃいかん人がおると分かった」

 達川はその後、シミジミ反省した。

写真=BBM
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