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大谷翔平を励みに強豪校にも立ち向かう旭丘高の2年生右腕・大谷翔

 

横浜高相手に堂々のマウンドさばき


旭丘高の右腕エース・大谷翔(しょう)は横浜高との県大会2回戦で力投を見せた


 三塁スタンドで観戦している旭丘高エースの母・大谷香奈江さんに、名前の由来を聞いた。

「1歳上に姉がおりまして、なかなか考える時間がなかったのが現実です(苦笑)。字画を見て『これが良い?』と翔(しょう)にしたんです」

 旭丘高の2年生右腕・大谷翔は横浜高との神奈川県大会2回戦で先発し、強力打線を相手に真っ向勝負を見せた。平野正貴監督が「打ち気のあるバッターには効果的」と話したように、最速130キロのストレートと同じ腕の振りで投じられるチェンジアップとスライダーで、相手打線のタイミングを外した。プロ注目の右打者・万波中正(3年)からも空振り三振を奪っている。

 ノーワインドアップから躍動感あるフォームは、165センチと思えないほどマウンドでは大きく見えた。

 5回まで2安打2失点と力投を見せるが、6回にソロ本塁打を浴びると、7回には3安打を浴び2失点で、この回で降板した。後続の投手が打ち込まれ、0対12となった8回に再びマウンドに上がり、何とか猛攻を食い止めたが、チームはそのまま8回コールド負けを喫している。

「序盤は低めに投げられたが、中盤以降に疲れが出て、ボールが高めに浮き、変化球も見極められた。夏までには強豪校でも、投げ勝てるようにしたい」

 メジャー・リーグでは大谷翔平が大活躍している。母・香奈江さんは「『平』もつけておけばよかったですかね……。他のご父兄からは二刀流で頑張ってと言われるんです」と苦笑いを浮かべた後、真剣な表情で「この試合で自信をつけたのではないでしょうか。3年間、故障なく頑張ってほしいです」とエールを送った。

 大谷本人は、名前について「よく言われるんです。周りから『大谷翔平みたいになれ!!』と。励みになります」と話す。

 小学校6年間、夏休みは毎年、家族で甲子園大会を観戦してきた。もちろん、最大の目標は聖地にある。まだ、2年生。大谷翔の挑戦は続いていく。

文=岡本朋祐 写真=大賀章好
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