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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説110】大食漢が評価され、キャンプ途中で背番号3になった弘田澄男【爆笑&小ネタスペシャル】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

外野へのコンバートも



 身長163センチと小兵ながら、闘志あふれるバッティングと俊足を生かした外野守備で鳴らした弘田澄男。ロッテ入団1年目から71試合に出場し、打率.283と非凡な打撃センスを感じさせたが、本格的なブレークは2年目の73年、金田正一が監督になってからだ。

 金田監督はキャンプで弘田に注目。背番号35から3に変えさせ、外野へのコンバートも指示した。金田監督が最初に弘田に目を留めたのは、野球ではなく、その食いっぷりだった。

 金田ロッテの特徴は、その圧倒的なランニング量だ。ただ、食事も重要と考えているので、豊富な食材で種類、量ともたっぷり用意し、「夕食は1時間かけてゆっくり食べろ」と言った。しかし、これだけ走ると、どうしても食欲も落ちる。金田の言うとおりに食べていたのが、野手では弘田だけだったのだ。

 弘田は翌74年の日本シリーズではMVPとなり、金田に恩返しした。

写真=BBM
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