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2018セ・リーグ6球団のクローザー事情は?

 

優勝するためには、そこが十分に機能していなければいけない。チームに勝利を呼ぶ存在であるクローザー。守護神がしっかりと仕事を果たさなければ、優勝も遠ざかってしまう。セ・リーグ6球団のクローザー事情を見ていこう。

横浜DeNAベイスターズ



 ルーキーイヤーにクローザーに抜てきされた山崎康晃が不動の守護神として君臨する。昨季は救援失敗が続き、一時中継ぎへの配置転換も経験したが、クローザーへの強い思いを胸に復活を果たした。今季は5連投でセーブを重ねるなど絶好調。4月10日の巨人戦(東京ドーム)では、プロ4年目としては日本人最速となる通算100セーブを達成。チームに勢いもあり、初のセーブ王へ意欲をのぞかせている。目標はシーズン「40セーブ」だ。

広島カープ



 2016年、17年とリーグ優勝の胴上げ投手となった中崎翔太が、今季も最終回を任されている。昨季は序盤に腰痛のため離脱し、中継ぎに回った時期もあった。しかし、今季は開幕から定位置に座り、4月22日現在で失敗はゼロ。自身初の最多セーブのタイトルへ好位置につけている。「9回を抑えれば終わるというときにファンやベンチを不安にさせる投球は絶対にやってはいけない。そのように思わせないのが抑え」と自身の役割を自覚している。

阪神タイガース


阪神・ドリス


 昨季のセーブ王・ドリスが今季もマウンドで仁王立ちだ。ここまで阪神は9勝10敗で、ドリスはそのうち7セーブを挙げている。開幕から打線が低調で得点が奪えないが、9回まで勝った状態が続けば、ドリスがしっかりと勝利をつかんでくれる。今季は1度だけ敗戦も、それ以外は常時150キロ後半の真っすぐと、変化の鋭いフォークは健在。来日3年目を迎え、各チームの打者の傾向が分かっていることもクローザーとしての強みになっている。

東京ヤクルトスワローズ



 4月8日の巨人戦(神宮)でセーブに成功し、5試合目の登板で早くも3セーブをマークしたが、以降は足踏み状態が続いているカラシティー。19日の広島戦(マツダ広島)戦、21日のDeNA戦(神宮)では1点差の9回を抑え切れず。チームはいずれも延長戦で敗れている。小川淳司監督は「リードしていて9回に同点にされるとこたえる」と困り顔。それでも「現状ではその中でやるしかない」と配置転換を否定した。少ないチャンスをものにし、最少点差を守ることで勝機を見いだすためには、クローザーの活躍が不可欠なのだが……。

中日ドラゴンズ



 2016年途中から抑えに定着し、17年はクローザーとして1年間をまっとうした田島慎二。昨季はリーグ2位の34セーブを挙げた。伝家の宝刀・スプリットは、真っすぐと同じ軌道から打者の手元で鋭く落ちる難攻不落の変化球。チームが不振で登板機会こそ少ないが、タイトルを狙える実力者だ。自信の活躍とチームの浮上のため、克服しなければいけないのが東京ドーム。昨季に登板4試合で防御率23.14と打ち込まれた鬼門で好投し、不動の存在となりたい。

読売ジャイアンツ


巨人・A.カミネロ


 澤村拓一上原浩治、S.マシソン、A.カミネロの4投手による勝利の方程式は、2018年の巨人のストロングポイントの1つと言える(6試合登板後に上原が方程式からは一時離脱)。全員がクローザーの経験を持ち、いまなおその適性も十分だが、それでも最後を締めるのは昨季から引き続き最後を任される加入2年目のカミネロだ。160キロに迫る剛球の持ち主で、走者を背負い自ら火消しするプチ劇場は玉にきずだが、開幕から6試合自責点ゼロ(4セーブ)を継続中。敗戦が勝利を上回る現状では出番は限られるが、粘り強く役割を果たす仕事人である。

写真=BBM
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