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プロ野球世代別ベストナイン

「1958年」二遊間に名選手が集中する“若大将世代”/プロ野球世代別ベストナイン

 

プロ野球史を彩ってきた数多くの名選手たち。生まれた世代ごとに週刊ベースボールONLIN編集部がベストナインを選定して、“史上最強世代”を追いかけてみる。

世代の顔も外野へコンバート



 1980年オフ、巨人では長嶋茂雄監督が退任し、王貞治が現役を引退。あまりにも大きな穴が開いた巨人に颯爽と登場した“若大将”原辰徳こそ、この58年生まれ世代の顔だろう。

 甲子園、大学野球でもアイドル的な人気があり、夢だった巨人のドラフト1位指名で入団。1年目からレギュラーとなり、長嶋の代名詞だった“四番サード”を継承して、巨人に限らず、80年代のプロ野球における中心選手として活躍した。だが、ここでは原のポジションは89年に転向した外野へ置かざるを得なくなった。この世代、二遊間を中心に、とにかく内野の名選手が多いのだ。

【1958年生まれのベストナイン】(1958年4月2日〜59年4月1日生まれ)
投手 久保康生(近鉄ほか)

捕手 市川和正(大洋)

一塁手 高木豊(大洋ほか)

二塁手 大石大二郎(近鉄)

三塁手 辻発彦西武ほか)

遊撃手 弓岡敬二郎オリックス

外野手 原辰徳(巨人)
    山崎隆造広島
    高沢秀昭ロッテほか)

指名打者 宇野勝中日ほか)

 まず、遊撃に重なるのが長距離砲の宇野勝と、好守巧打の弓岡敬二郎。宇野も決して遊撃守備に難があったわけではないが、遊飛を捕り損ねて頭に当てる“ヘディング事件”のインパクトも大きく、指名打者に据えた。

 問題は二塁だ。二塁に集中するのは前年に続く傾向だが、本職とするのが大石大二郎、高木豊、辻発彦。いずれも守備の名手であり、足で結果を残した点でも共通している。大石と高木は盗塁王を獲得し、辻は日本シリーズでの好走塁が印象的だ。

 ほとんど二塁しか守らなかった大石を残して、二塁手のセ・リーグ記録となるシーズン守備率.997を残した高木は93年だけは正一塁手を務めたため、ここでは一塁へ。辻は若手時代の三塁へと回すことになった。

 そのため、原は実際と同様に外野へ。藤田元司監督の復帰と一塁手の駒田徳広が成長したことで中畑清が三塁へ再転向したことによるものだが、外野守備にも順応。ただ、この頃からバットが湿りがちになっており、打順が不動の四番となりそうなだけに、やや不安の残るコンバートではある。

外野陣も本職は内野手


広島・山崎隆造


 原に限らず、もともと内野手だった名選手が外野には並んでいる。いぶし銀の韋駄天スイッチヒッターで盗塁成功率も高かった山崎隆造は二塁手、88年の“10.19”で近鉄の夢を打ち砕いた起死回生の同点本塁打を放った高沢秀昭は遊撃手の出身だ。やはり外野守備にアジャストして、80年代のゴールデン・グラブで常連となった。右ヒザ骨折から復活を遂げたところも共通している。

 そのため、外野を本職とする名選手が控えに回ることに。勝負強い打撃が光ったポンセ(大洋)が右で、“19歳の三番打者”立花義家(西武ほか)が左で、ともに代打の切り札となる打線は盤石と言えるだろう。

 捕手に据えたのは原と東海大でチームメートだった市川和正。控えも多かったが、トリッキーなプレーで渋い人気を博したクセ者だ。

 その市川がリードする投手陣は通算100勝に届いた投手がおらず、この世代で最多の71勝を挙げたのが久保康生で、荘勝雄(ロッテ)が70勝で続く。左腕の都裕次郎(中日)、右腕の岡部憲章日本ハムほか)、ガリクソン(巨人)も同世代。クローザーにはアニマル(阪急)がいるが、エースは不在と言えるだろう。強打と機動力の内野手たちが攻め立てるのが必勝パターンになりそうだ。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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