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世代別ベストナイン

「1963年」投の左右両輪が二枚看板の“工藤&槙原世代”/世代別ベストナイン

 

プロ野球史を彩ってきた数多くの名選手たち。生まれた世代ごとに週刊ベースボールONLIN編集部がベストナインを選定して、“史上最強世代”を追いかけてみる。

左の鉄腕と右の完全男



 愛知県出身の左右両輪が引っ張る1963年生まれの世代。左腕は工藤公康。西武黄金時代に左のエースとして活躍、ダイエーとなって初めての日本一にチームを引っ張って黄金時代の礎を築き、巨人でも20世紀の最後を飾る日本一に貢献して“優勝請負人”と呼ばれた。2015年からはソフトバンクの監督を務めて黄金時代を継承、29年にも及ぶ長い現役生活を送った左の鉄腕だが、“優勝請負人”としてのキャリアは続いている。

 右腕は槙原寛己で、18年現在で最後の完全試合を達成した“ミスター・パーフェクト”。その94年には西武との日本シリーズ第2戦で工藤と投げ合って完封勝利、第6戦では日本一の胴上げ投手にもなっている。

【年生まれのベストナイン】(1963年4月2日〜年4月1日生まれ)
投手 工藤公康(西武ほか)

捕手 村田真一(巨人)

一塁手 藤本博史(ダイエーほか)

二塁手 若井基安(ダイエー)

三塁手 金村義明(近鉄ほか)

遊撃手 勝呂壽統(巨人ほか)

外野手 鈴木貴久(近鉄)
    吉村禎章(巨人)
    音重鎮中日ほか)

指名打者 大豊泰昭(中日ほか)

 通算勝利では工藤に軍配が上がるが、槙原はチーム事情でクローザーを務めたこともあり、セーブ数を合わせると、ほぼ互角だ。司令塔が完全試合をリードした村田真一だから、相性も考慮に入れれば槙原を軸に考えてもいいだろう。

 貴重な先発左腕として“谷間のミヤちゃん”と呼ばれた宮本和知(巨人)もいて、89年のリーグ優勝と日本一、90年のリーグ優勝と立て続けに胴上げ投手となった“持っている男”でもある。左腕では園川一美ロッテ)も同世代。右腕では技巧派の伊東昭光ヤクルト)もいて、先発陣は盤石だ。

 通算セーブは槙原に届かないが、ともに右腕の伊藤敦規阪神ほか)、広田(廣田)浩章(巨人)がリリーバー。完投能力の高い先発陣なだけに、酷使の心配も少なそうだ。

いてまえ打線の猛者に南海戦士も


巨人・吉村禎章


 打線の主軸も巨人からで、若手時代から“天才”と評された左打者の吉村禎章。守備中の大事故から奇跡の復活を遂げてからは代打が多くなり、通算成績でもトップを走っているわけではないが、もし事故がなくレギュラーを張り続けたら、世代を引っ張る存在となっていた可能性は高い。

 主砲も左打者で、故郷の英雄でもある王貞治(巨人)にあこがれ一本足打法に挑み続けた指名打者の大豊泰昭。94年の本塁打王で、通算277本塁打も世代トップだ。巨人と中日にいた名選手が多いのが特徴的な世代で、1年目から正遊撃手を務めた勝呂壽統(博憲)、広島時代にゴールデン・グラブを受賞した外野手の音重鎮もいる。

 パ・リーグからは近鉄、ダイエー勢が2人ずつ。いずれも80年代から90年代にかけてのパ・リーグを支えたクセ者ばかりだ。一、二塁間は勝負強い打撃が光った藤本博史と、内野に外野もこなしたユーティリティーで南海最後のドラフトで2位指名を受けた“最後の南海戦士”の1人でもある若井基安で、ともに正三塁手の経験があるものの、その三塁には近鉄“いてまえ打線”のポイントゲッターだった金村義明がいる。捕手やオープン戦ながら投手としても登板した金村だが、ここでは本職の三塁に。その“いてまえ打線”の象徴とも言われた鈴木貴久が外野にいる。

 機動力には難があるものの、そんな欠点を補って余りある闘志の持ち主が並ぶ。強力投手陣と猛打の豪快な野球で人気を集めそうだ。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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