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プロ野球仰天伝説

試合後、薄化粧して遊びに出かけた遊び人・清水秀雄/プロ野球仰天伝説161

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

帰宅は常に午前3時、4時



 別所毅彦(南海−巨人)が「彼のご乱交で1冊、本を書けちゃうんじゃないの。とても、われわれでは足元にも及ばないよ」と言ったのが清水秀雄である。

 1940年、南海に入団した時点では速球派の投手だったが、翌年応召し、戦地で腰を銃で撃たれ、復帰後は技巧派にスタイルを変えた。キャリアハイは移籍先の中日で23勝を挙げた47年だ。52年大洋に移籍し、53年限りで現役を引退している。

 清水は、役者のような顔立ちで女性によくモテ、また遊び好きだった。試合が終わると風呂に入ってから、男なのに薄化粧し、高そうな和服をピシッと着込んで夜の街に出発する。帰って来るのは、いつも午前3時、4時だ。

「そこから試合まで寝て、パッと起きて完封したりする。そして、試合が終わったら、また街へ出かけて行くんだ。もう天才としか言いようがないよ」

 さすがの別所も舌を巻くタフさだった。

写真=BBM
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