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プロ野球年代別オールスター

球界再編の激動を経た「2000年代」/年代別オールスター

 

優勝への貢献度、それを凌駕する実績、そしてインパクトを踏まえて、プロ野球の全選手を主に活躍した年代ごとにセレクト。超豪華オールスターをお届けする。

メジャーでもエースとなった投手たち



 20世紀のプロ野球が生んだ2大スターの長嶋茂雄王貞治が、それぞれ巨人、ダイエーの監督として20世紀最後の日本シリーズで激突したのが2000年。4年後の04年には球界再編という荒波にのまれて近鉄が消滅、東北は仙台に新球団の楽天が誕生し、九州に一大勢力を築いていたダイエーもソフトバンクと名を変えた。

 翌05年には交流戦がスタート。パ・リーグで導入されたプレーオフは07年にクライマックスシリーズとして装いも新たに両リーグで採用され、交流戦とともに現在までプロ野球を盛り上げている。WBCもスタートし、06年、09年と2大会連続で世界一に輝いた。まさに激動の10年間。そんな2000年代を盛り上げた名選手たちのラインアップだ。

【2000年代オールスター】
先発 ダルビッシュ有(日本ハム)

中継ぎ 久保田智之阪神

抑え 岩瀬仁紀中日

捕手 阿部慎之助(巨人)

一塁手 小笠原道大(日本ハムほか)

二塁手 荒木雅博(中日)

三塁手 中村紀洋(近鉄ほか)

遊撃手 井端弘和(中日)

外野手  金本知憲(阪神ほか)
     福留孝介(中日。現阪神)
     赤星憲広(阪神)

指名打者 松中信彦(ソフトバンク)

 エースにはプロ2年目の06年から2ケタ勝利を続け、2度のMVPに輝いたダルビッシュ有を据えたが、00年代の前半に限ればエースは松坂大輔西武。現中日)になる。松坂が鮮烈デビューを飾って新人王にとなったのは1999年なので、00年代の成績では松坂、ダルビッシュは互角。投手タイトルの数では松坂に軍配が上がる。

 その99年に松坂を上回る成績でセ・リーグの新人王に選ばれたのが上原浩治(巨人)だ。通算勝利にセーブ数も合わせれば上原がトップ。05年に最多勝となった黒田博樹広島)は00年代に活躍した選手で唯一の永久欠番だが、00年代での優勝経験はない。優勝に貢献してMVPとなったのが左腕の井川慶(阪神)と川上憲伸(中日)。MVPP経験者では左腕の杉内俊哉(ソフトバンク。現巨人)と右腕の岩隈久志(楽天)もいる。本格的に活躍できたのは03年から06年までと短いが、06年に投手3冠となるなどインパクトで圧倒しているのが斉藤和巳(ソフトバンク)だ。

 セットアッパーの記録としてホールドが制定されたのが05年。その中継ぎ投手には久保田智之を据えた。抑えには18年も現役を続け、通算セーブでトップに立っている岩瀬仁紀。シーズン記録のホールドで久保田と、セーブで岩瀬と歴代2位に並んでいるのが、やはり現役として投げ続けている藤川球児だ。久保田と藤川、そしてジェフ・ウィリアムス(阪神)の“JFK”から岩瀬への継投でも、岩瀬と藤川のクローザー二枚看板でもいい。

 セットアッパーでは日本一イヤーの06年に最優秀中継ぎ投手となった武田久(日本ハム)やメジャーでも活躍した薮田安彦ロッテ)、クローザーでは当時の最速となる162キロをマークしたクルーン(巨人ほか)もいる。

 司令塔には巨人で00年代の正捕手を譲らなかった阿部慎之助を据えた。00年代のMVP経験者では03年の城島健司(ダイエー)がいて、強打でも負けていないが、06年からはメジャーでプレーしていて、通算成績が届かない。03年、05年に2度のリーグ優勝に貢献した矢野輝弘(阪神)もいて、投手との相性でも決められる司令塔の“三本柱”だ。

10年で1イニングも休まなかった男


阪神・金本知憲


“平成の三冠王”松中信彦は、ここでは山崎武司(中日ほか)やカブレラ(西武ほか)らの長距離砲を抑えて指名打者に。一塁手は06年から2年連続、両リーグでMVPとなった小笠原道大だ。二遊間には中日黄金時代を支えた荒木雅博、井端弘和の“アライバ”を並べてみたが、打撃を優先するなら二塁は今岡誠(阪神)や井口資仁(ダイエーほか)、遊撃は鳥谷敬(阪神)でもいい。

 堅守で負けていないのが二塁手の田中賢介(日本ハム)と遊撃手の宮本慎也ヤクルト)。三遊間を岩村明憲(ヤクルト)と宮本で形成してもおもしろい。その三塁には近鉄“いてまえ打線”の主砲を担った中村紀洋を据えたが、07年から2年連続で本塁打王となった村田修一(横浜)もいて、ともに三塁守備も巧みだ。05年の日本シリーズMVPとなった今江敏晃(年晶。ロッテ、現楽天)も三塁手。優勝への貢献度が抜群の川崎宗則(ソフトバンク)は三塁、遊撃のどちらで計算してもいい。

 08年から2年連続MVPのラミレス(巨人ほか)、00年代が終わった10年にMVPとなった和田一浩(西武ほか)、ヒットメーカーの青木宣親(ヤクルト)や稲葉篤紀(日本ハムほか)、長距離砲のローズ(近鉄ほか)、“天才”高橋由伸(巨人)らもいる外野にはタテジマと縁のある3人が並んだ。

 00年代を駆け抜けた“レッドスター”赤星憲広は優勝への貢献度だけでなく、キャリアすべてが00年代という象徴的な存在。阪神で現役を続けている福留孝介は06年に中日を優勝へ導いてMVPに輝いている。

 その阪神で16年から監督を務めているのが金本知憲だ。選手としては00年代に広島から阪神へと移籍して05年にはMVPにもなっているが、その00年代、1イニングも休んでいない。10年ごとに年代を区切り、その10年間をフルイニング出場、という“記録”を持つのは金本だけだ。その意味では、00年代を代表する存在と言えるだろう。

 ここで控えに回った好打者たちが代打で出てくるのは相手投手にとっては脅威だろう。スタメンを組み替えれば“重量打線”にも変身。その名を世界にとどろかせたエースたちも並んでいる。戦力にスキはなさそうだ。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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