週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

2018セ・リーグ6球団の三番打者事情は?

 

優勝するためには、“そこ”が十分に機能していなければいけない。クリーンアップの一角を占める三番打者。チャンスを作れ、勝負強さもあるスラッガーが座り、チームにとって要となる打順だ。セ・リーグ6球団の三番打者事情を見ていこう。

読売ジャイアンツ



 開幕時点では一番に陽岱鋼が座り、近年不動である坂本勇人が三番に座った。しかし、わずか4試合目の4月3日に陽が骨折離脱したこともあり、坂本が一番に回って四番以降全体が繰り上がる形となり、A.ゲレーロが31試合で務めた。この31試合の間、ゲレーロは打率.298、7本塁打、23打点と数字上はまずまずだが、チャンスに弱く、これに不満を抱いた指揮官が主に五番を打っていた岡本和真を置くことも。6月2日のオリックス戦(京セラドーム)からはその岡本が四番に回り、陽が一番に復帰して坂本が再び定位置へ。ようやく落ち着くところに落ち着いたと言える。

広島カープ



 右太もも裏の筋挫傷のため、4月28日を最後にスタメンから遠ざかっていた丸佳浩が、5月30日の交流戦第2戦(対西武、マツダ広島)から「三番・センター」に帰ってきた。丸不在の間は、バティスタ松山竜平が三番としてよくその穴を埋めていたが、やはり本来はこの形だ。丸は6月1日のロッテ戦(ZOZOマリン)で復帰後初本塁打を含む3安打するなど好調。チームも、もう三番打者について心配する必要はなさそうだ。

中日ドラゴンズ



 あごひげのスイッチ砲・アルモンテが53試合中52試合で座る。見事に伸びたひげに目を奪われるが、左右両打席でシャープなスイングを見せ、打率.353は6月3日終了時点でセ・リーグのリーディングヒッターだ。ホームランは2ケタ手前の9本(リーグ7位)だが、38打点はDeNAのロペスに次ぐ2位の好成績で、来日1年目ながら日本の投手の攻めに対応し、竜打線に欠かせない存在に。ビシエドが一時帰国中に1試合だけ、四番で先発しているが、チャンスメーカーにもポイントゲッターにもなれるアルモンテの適性は三番だろう。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・ロペス


 シーズンの幕開けは三番・筒香嘉智、四番・ロペスで迎えた。調子の上がらない筒香の気分転換になれば、と2人の打順を入れ替えたのが5月15日の阪神戦(甲子園)だった。「打順を気にせずにできるタイプ」とラミレス監督に評価されるロペスは、打順が変わっても好調ぶりをアピール。現在、本塁打15、打点41はともにセ・リーグ2冠(6月3日時点)だ。しかし、ロペスは5月29日の楽天戦(横浜)で右太もも裏を痛め、DHで出場した6月3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で痛みが再発し登録抹消の見込み。現時点では三番に宮崎敏郎が座り、クリーンアップの火付け役を担っている。

阪神タイガース


阪神・福留孝介


 すべては助っ人で四番を任されていたロサリオの出来次第という部分が、三番事情にも大きくかかわっている。四番を固定したことで、三番の指定席は糸井嘉男が務める予定でスタートした。実際、ロサリオを四番で起用し続けている間は三番だった。しかし、調子が上がらないことで降格。そこで糸井を四番にして、勝負強い福留孝介が現在、三番を打つ。5月30日まで糸井に次ぐ6度の殊勲打を放つなど41歳のベテランは健在。今後も三番の座に座り続けるだろう。

東京ヤクルトスワローズ



 バレンティン山田哲人青木宣親に続き、現在三番に定着しているのは坂口智隆だ。開幕当初は六番、そして二番に座るなど難しい役割を担いながらも3割超の高打率をキープ。堂々と首位打者争いを演じている。6月2日の楽天戦(楽天生命パーク)では8回に決勝打を放ち、翌日の同カードでも同点の8回に四球で出塁するとすかさず二盗。三塁に進むと、内野ゴロの間に勝ち越しのホームを踏んだ。打率はもちろんのこと、4割を超える出塁率もチームにとって大きな武器となる。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング