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球界デキゴトロジー/6月21日

「今日は村田の風が吹いていた」。ハマにはまだ気力が残っているぞ!(2008年6月21日)

 

6月21日の西武戦(横浜)で同点&サヨナラ弾を放った横浜・村田外


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は6月21日だ。
 
 2008年、横浜は94敗を喫し、ダントツの最下位。交流戦は6勝18敗に終わった。

 6月21日は、屈辱の中で、この年、3度目の連勝を飾った日だ。

 まず、6月18日の対ロッテ戦(横浜)。8回を終わって4対1と珍しく横浜ペースの試合展開。ここで勝たなくて、いつどこで勝つのだ、という試合だった。リリーフの寺原隼人がムキになって三振を取りまくった。2回で5奪三振。9回表は3者三振で4対1のまま終わった。負ければ借金30。もちろん12球団最悪だ。借金が2ケタなのは横浜のみである。

 この試合、2二塁打、3出塁と活躍した仁志敏久は「今日のような形で乗り切ることが大事。でも、1試合じゃどうにもならない。2試合続けないと意味がない」と厳しい表情を浮かべた。

 それが2試合続いた! 21日の対西武戦(横浜)は8回表を終わって1対4と弱い横浜に逆戻り。
 この「またか」を「まさか」に変えてくれたのが主砲・村田修一だった。8回裏に中越えの起死回生17号同点3ラン。それまでは引っ張りにかかって3打席凡退していたが、この打席は外のチェンジアップを素直にセンター方向に運んだ。
「そろそろ緩い球が来るかなと思っていたからね」と村田。力みが消え、狙いも当たったとなれば、この男はノリノリになる。

 延長10回裏二死、村田はグラマンの148キロ速球を右中間にたたき込んだ。劇的なサヨナラ18号(5対4)。
「今日は村田風が吹いていた。ライトスタンドにたくさんのお客さんが入ってくれたし、打てばいいことがあると思った」
 とファンに感謝した。


写真=BBM

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