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さまざまな打順に適応。二番・青木宣親が燕打線の命運握る

 

青木の好調ぶりが打線の活力となっている



 青木宣親のバットが好調だ。交流戦では18試合で22安打を放ち、打率.311は打撃10傑に及ばないものの、チームでは堂々のトップの数字だ。良い流れは、ペナントレース再開後も変わらない。6月26日の中日戦(神宮)で1本塁打を含む、3安打3打点の活躍を見せると、27日の同カードでは2戦連発を含む3安打4打点。シーズン打率3割も視界にとらえた。ほかの選手も青木に負けじと打ちまくり、2戦連続で大勝を手にしている。

 これまで、さまざまな役割を演じてきた。開幕当初は四番、そして一番、三番も任された。5月末からは二番に定着。これが交流戦におけるヤクルト快進撃とリンクする。小川淳司監督は「今の状態ならどの打順もこなせる。青木というバッターのバッティングをしてくれている」と称賛を惜しまない。

 新たにトップバッターを任されている西浦直亨の存在も見逃せない。「青木さんが絶対に打ってくれるので、とにかく出塁することだけを考えている」と西浦。目的が明確となり、より積極性が増したようだ。青木は「日本風の二番とは思っていない。つなげていく意識」と語る。犠打ではなく、打ってつなぐ役割を強く意識し、それが形となって表れている。

 気温の上昇とともに一気に調子を上げてきた「背番号23」。主役が機能するヤクルトは、借金返済ではなく「その先」を見据えている。

文=富田 庸 写真=榎本郁也
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