第89回都市対抗野球大会は7月13日から12日間、東京ドームで行われる。前年優勝で推薦出場のNTT東日本(東京都)のほか、全国12地区の予選を勝ち抜いた32チームが出場。優勝チームが手にできる栄光の「黒獅子旗」をかけた社会人野球の祭典の注目選手を紹介していく。 社会人代表の四番も
高校、大学、社会人と四番に座ってきた天性のスラッガーだ。各カテゴリーで日の丸を背負い、昨秋の第28回BFAアジア選手権では侍ジャパン社会人代表の四番も務めた。
二次予選のセガサミー戦では2本の適時打を放つなどチームに貢献したものの予選で本塁打は「0」。物足りなさを感じてしまうのは、かかる期待が大きいからだろう。本人も「(都市対抗)出場を決めたことが大事ですが、自分の打撃はまだまだ」と納得していない。気持ちばかりがはやるあまりに、態勢を崩される打席も多かったからだ。
「自分の形で振ること。そうすれば結果もついてくる。投手始動ではなく、打者である僕から仕掛けていく。本塁打は10打席あれば、10本打ちたい」と鼻息は荒い。
山口監督も「タイムリーなどありましたが、まだまだいけた。本大会は『おまえがチームを勝たせろ』と伝えています」と主砲の背中を、期待を込めて押す。
「四番を任せてもらっているからには“僕のチームだ”くらいの気持ちで打席に入ります。僕が打てばチームは勝つ。強い気持ちで臨みたい」
主砲のバットがチームを勝利に導く。
写真=BBM