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ホークス80年

福岡移転11年目で“九州ホークス”が初の日本一!/ホークス80年「栄光の歴史05」

 

1938年3月1日、南海野球株式会社が設立されたから80年が経過した。47年にチーム名が南海ホークスとなり大阪で黄金時代を築いたチームは現在、九州・福岡の地でダイエーを経て、ソフトバンクホークスとして栄華を誇っている。プロ野球史に燦然と輝くホークス。その栄光の歴史を週刊ベースボールONLINEで振り返っていこう。

平成元年から「福岡ダイエーホークス」がスタート


1999年、日本シリーズで中日を破り、王監督が胴上げされる


 1946年、近畿グレートリングとして初優勝して以来、南海ホークスは40年代=2度、50年代=5度、60年代=4度と常勝球団となり、73年に初の前後期制のプレーオフも制し、12度目(パ・リーグでは10度目)の優勝を飾った。

 このとき、チームを指揮した野村克也監督兼捕手が77年に退任。翌78年、9年ぶりの最下位に沈むと、低迷の一途をたどった。球団50周年を迎えた88年4月、「絶対に球団は売らない」と言っていた川勝傳オーナーが死去。一気に球団譲渡の話が水面下で進み、シーズン終了直前の10月1日に「ダイエー」に譲渡、保護地域を大阪府から福岡県(平和台球場)に移転することが発表された。福岡はかつてのライバルだったライオンズが本拠にしていたところ。野球熱が高く球団誘致を行っていたのだ。

 89年から時代も平成となり「福岡ダイエーホークス」がスタート。初年度は後半の進撃で4位と健闘。93年には福岡ドームが完成し、新時代を迎えたがチームは低迷。93、94年と策士と言われた根本陸夫監督が指揮を執り、95年にかつては日本シリーズで戦ったライバルの巨人王貞治を監督に招聘。根本はフロント入りし、チーム作りに専念した。

 95年は城島健司(ドラフト1位・別府大付高)、96年は斉藤和巳(ドラフト1位・南京都高)、97年は井口忠仁(現・資仁。ドラフト1位・青学大)、松中信彦(ドラフト2位・新日鉄君津)、柴原洋(ドラフト3位・九共大)らが入団。FAで西武から工藤公康、トレードで日本ハムから武田一浩らエース級の投手を獲得。弱小球団からの脱却を図った。98年、前半戦を貯金5の3位で折り返し、最後は21年ぶりのAクラスの3位に滑り込んだ。

 99年1月に根本は球団社長に就任。チームは優勝を目標にスタートしたが、4月30日に根本球団社長が心筋梗塞で急逝。ここからナインの結束が固まっていった。この日2年目の永井智浩がプロ初先発初勝利。5月2日にはこちらも2年目の星野順治がプロ初完投勝利。5月を首位で終えると、6月は16勝8敗1分けと進撃を見せた。7月は一時、ロッテに首位の座を奪われるが、8月には月間4度のサヨナラ勝ちをマーク。31日のロッテ戦に勝ち優勝マジック20が点灯した。

 9月に入っても、優勝のプレッシャーは皆無で17日から連勝がスタート。23日のマジック2にすると、25日の日本ハム戦、初回、秋山幸二が先頭打者本塁打で先制。一時逆転されたが、7回に小久保裕紀が同点ソロ。8回に井口が勝ち越し弾を放ち、必勝パターンの篠原貴行−ペドラザのリレーで逃げ切り、福岡移転11年目で初、ホークスとしては26年ぶりのリーグ優勝を果たした。

投打に充実した戦力で


ダイエー・工藤公康


 投手陣を牽引したのはベテランの工藤。11勝をマーク、防御率2.38でタイトルを獲得。リーグMVPにも選ばれた。先発陣では若田部健一、永井、星野がともに10勝をマーク。特筆すべきはリリーフの篠原。60試合に登板し14勝1敗の成績でチームを支えた。ストッパーの新外国人・ペドラザも3勝27セーブの活躍を見せた。

 打撃陣は8人が規定打席に到達する固定されたメンバー。一番・柴原、二番・浜名千広、三番・吉永幸一郎、四番・小久保、五番・城島、六番・松中、七番・秋山、八番・ニエベス、九番・井口がベストオーダー。3割打者は城島1人、小久保が24本塁打、松中が23本塁打。柴原が22盗塁と各選手が役割を果たした打線だった。

 26年ぶりに出場した日本シリーズの中日戦。初戦は秋山が6回に先制弾を放ち、先発したエース・工藤がシリーズ13奪三振の新記録を樹立し完封勝ち。第2戦は2対8で完敗したが、第3戦は先発・永井が6回を投げ無安打の好投。城島の一発などで5対0と快勝。第4戦の星野−篠原−ペドラザの完封リレーで王手をかけた。

 第5戦は1点を先制されたが、3回に打者10人の猛攻で6点を取り、その後の反撃を抑え6対4で勝利。ホークスとして東京オリンピックが行われた64年以来、35年ぶりの日本一に輝いた。また王監督にとっても監督としては初の日本一。もちろん胴上げの時は根本球団社長の遺影(監督時代の写真)も高々と掲げられていた。

<毎週金曜公開予定>

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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