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ホークス80年

ダイハード打線が炸裂して日本一へ!ホークス「常勝軍団」へ総仕上げの2003年/ホークス80年「栄光の歴史07」

 

1938年3月1日、南海野球株式会社が設立されたから80年が経過した。47年にチーム名が南海ホークスとなり大阪で黄金時代を築いたチームは現在、九州・福岡の地でダイエーを経て、ソフトバンクホークスとして栄華を誇っている。プロ野球史に燦然と輝くホークス。その栄光の歴史を週刊ベースボールONLINEで振り返っていこう。

驚異の100打点カルテット


2003年、日本一に輝いた王ダイエー


 1999、2000年とリーグ連覇を果たしたころから「ダイハード打線」と言われたホークスの強力打線。その集大成と言っていいのが03年の日本一だ。オープン戦で右の主砲・小久保裕紀が右ヒザじん帯断裂(全治6カ月)の重傷を負ったが、その不在を感じさせないほど打ちまくった。

 チーム打率.297は98年の横浜の.294を上回る日本新記録。チーム安打1461も記録を塗り替え、チーム得点822はパ・リーグ新記録だった。井口資仁が打率.340(リーグ4位)、柴原洋.333(5位)、城島健司.330(6位)、村松有人.3239(8位)、松中信彦.3238(9位)、バルデス.311(11位)と6人の3割打者を輩出。これも49年の阪神、87年の巨人、96年の広島の5人を更新する記録。もう一人の規定打席到達者の川崎宗則も.294と3割近い打率を残した。松中は123打点でタイトルを獲得するが、城島119打点(リーグ2位)、井口109打点(5位)、バルデス104打点(6位)と「100打点カルテット」は他球団の投手陣には驚異だった。

 ただ打つだけではなく機動力も見せた年だった。チーム盗塁147はリーグ唯一の3ケタ。井口が42盗塁で2年ぶり2度目のタイトルを獲得。96年の盗塁王の村松32(リーグ2位)、新鋭の川崎30(3位)とリーグの上位を独占した。

 6月17日のオリックス戦(岩手県営)で7回に10得点のビッグイニングを作り、21対11で打ち勝つと、7月27日の同カード(福岡ドーム)では初回に11得点を挙げ26対7と快勝。8月1日の同カード(ヤフーBB)でも、初回から7、8、8と得点を積み重ね3回までに23点を取り、29対1と圧勝。29得点、28点差はリーグ新記録で、ダイエーとしては初の1試合7本塁打。60塁打はプロ野球新記録だった。

 この強力打線は投手陣にも心強かった。ドラフト1位で96年に入団した斉藤和巳が先発として開花し20勝で最多勝、2.83で最優秀防御率、.870で最高勝率の三冠に輝く大活躍。ルーキー左腕・和田毅も14勝を挙げ新人王を獲得。2年目の左腕・杉内俊哉も先発ローテに入りし10勝をマーク。1年目の右腕・新垣渚も8勝を挙げた。和田、杉内、新垣はともに「松坂世代」と言われた同級生。打線が若手投手陣を育てた形となった。

本拠地チームがすべて勝ち頂点へ


 3年ぶりの日本シリーズは、18年ぶりにセ・リーグを制した阪神との対決。南海ホークス時代の64年以来、39年ぶり2度目の顔合わせとなった。

 第1戦(福岡ドーム)、ダイエーは2回裏に村松のタイムリーで先制するが、4回表、阪神は矢野輝弘の2点三塁打で逆転。その裏、ダイエーは城島の本塁打で同点にすると、鳥越裕介の犠飛で勝ち越す。6回表、阪神はアリアスのタイムリーで同点。その裏、ダイエーは井口のタイムリーで再び勝ち越し。すると阪神は直後の7回表に桧山進次郎のタイムリーで再び同点と、初戦から手に汗握る好ゲームとなった。試合を決めたのは9回裏。ダイエーは二死一、二塁からズレータが中越えのタイムリーを放ち先勝した。第2戦はダイエーが3発を含む16安打、13得点。投げては杉内−新垣の完封リレーで2連勝。

 甲子園に移った第3戦(雨で1日順延)は、阪神が延長10回、藤本敦士の犠飛で2対1とサヨナラ勝ちすると、第4戦では5対5の同点から延長10回に金本知憲がサヨナラ弾を放ち、阪神が2勝2敗のタイに持ち込んだ。第5戦でもダイエー自慢の打線は5安打に終わり2対3と惜敗。王手をかけられた。39年前の日本シリーズでも2勝3敗と王手をかけられたが、第6、7戦で南海のエース・スタンカがシリーズ史上唯一の連続完封の離れ業で日本一に輝いている。

 地元に戻った第6戦は1回裏にダイエーが井口の2ランで先制し、先発の杉内が7回1失点と好投し5対1と快勝。第7戦は1回裏にダイエーが松中の二塁打で2点を先制。3回裏は井口、城島の本塁打で3点。6回にも城島が2打席連続弾を放ち6対1。先発の和田は阪神打線を2点に抑え完投で胴上げ投手となった。本拠地チームがすべて勝ち、また勝利投手がすべて左腕という珍記録も生んだシリーズだった。

 89年に誕生し、翌年で終わる「福岡ダイエーホークス」だが、弱かったダイエーが理想の「常勝軍団」となったサクセスストーリーの仕上げの年と言ってもいい。

<毎週金曜公開予定>

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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