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2018甲子園

攻守走のスピードに加えて見せた大阪桐蔭・藤原恭大の「ファンサービス」

 

ごく自然に出た感謝の意


大阪桐蔭・藤原は精悍なマスクでも人気があり今後、プレー以外でも注目を浴びそうだ


 プロ野球とは「興行」であり「人気商売」の一面がある。お金を払って球場へ見に来るお客さんのために、一流のプレーを見せていく技術が求められる。たた、野球だけではなく、観衆を楽しませる「ファンサービス」も、プロ野球開催における重要なコンテンツだ。

 人を惹きつけるオーラ。これは努力して、なかなかできるものではない。大阪桐蔭・藤原恭大にはすでに、この独特な世界観が備わっている。

 四番・中堅で出場した藤原は浦和学院との準々決勝で1試合2本塁打を放った。2年春のセンバツ決勝(対履正社)以来2度目であり、10月25日のドラフト会議での「1位候補」の立場を不動としている。

 実力の高さは誰もが認めるところだが、藤原には「端正なマスク」という、もう一つの潜在能力がある。勝負どころでは鋭い視線。

 その一方で、記録的な猛暑となった今大会でも、爽やかな表情が印象的だった。女性ファンはもちろんのことだが、多くの層から支持を集めている。

 浦和学院戦での2本目の本塁打は、バックスクリーンへ一直線。攻撃を終え、藤原がセンターの守備に就く際は、大きな拍手が沸き起こった。そこまでは、いつもの光景だが、その先は違った。レフトスタンドからは「藤原君〜」「こっち見て!!!」といった、老若男女30人ほどの声援が飛んできたのだ。

 大声援にこたえたのが、この写真である。決して派手はポーズをしたのではなく、帽子を取って感謝の意を示したのみ。左翼手、右翼手がアルプス席の知人に向かってアイコンタクトを送るケースはよく見られるが、中堅手が一般のファンに向かって軽く会釈するのは、高校野球では超異例と言える。

 誤解をしてはならないのは、その行動はごく自然に出たもの。爽やかオーラが、さらに増していた。攻守走のスピードに加えて見せた、ファンサービス。藤原にはプロとしてのポテンシャルが詰まっている。

文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎

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