週刊ベースボール編集部が熱戦の続くプロ野球で週間MIP、ベストナインを選出。今週は9月4日から9月9日の期間だ 新カープキラー誕生の予感
この日、大差をつけられた首位
広島相手に、最下位中日の23歳が快投を見せた。
9月7日、本拠地ナゴヤドームでの一戦に先発した左腕・笠原祥太郎だ。彼を編集部が選定する今回のMIP(もっとも印象に残った選手)とする。。
初回2四球で一死一、二塁と自らピンチを招いたが、これを無失点。ポイントとなったのが、四番・
鈴木誠也だ。ここではレフトフライ。その後も無安打に抑え込み、今季9打数無安打、昨季から11打数無安打とした。
その後、尻上がりに調子を上げ、散発3安打の完封で今季4勝目を挙げた。
プロ2年目でこれが自身初完封でもある。中日投手の広島戦での完封は12年8月8日、
吉見一起以来6年ぶりとなる。
笠原は、この完封を含めても今季4勝3敗、防御率4.18。この数字だけを見ると、完封はたまたまのようにも見えるかもしれないが、実は違う。
笠原は先発でスタートし、一時リリーフに回ったが、6月15日から先発に戻ると、すべて5イニング以上を投げ、4失点以上は一度もない。
7月24日以降で見れば、6試合に登板し、4勝無敗だ。
しかも、この6試合中広島戦が3試合(2勝)。もちろん、先発ローテーションの関係は大きいが、最初の2試合が6回2失点、3試合目が完封だ。
この完封で、広島打線には苦手意識が生まれたはずだ。少々、遅かったが。
セ・リーグ週間ベストナイン
[投手]
笠原祥太郎(中日)
期間内/試1勝1敗0防0.00
※首位広島相手に散発3安打で自身プロ初完封。
[捕手]
松井雅人(中日)
期間内/打23安8本0点1盗0率.348
※マルチ3回と打撃好調。竜に待望の正捕手誕生か。
[一塁手]
ビシエド(中日/9回目)
期間内/打25安9本2点6盗1率.360
※10試合連続安打中。通算打率も.357とリーグ1位を維持。
[二塁手]
山田哲人(
ヤクルト/8回目)
期間内/打25安9本2点3盗0率.360
※打撃好調を維持も負け試合の空砲もあり、得点圏.000はやや不満。
[三塁手]
宮崎敏郎(
DeNA/9回目)
期間内/打18安6本2点5盗0率.333
※8、9月で打率上昇中。勝負強い打撃で勝利に貢献。
[遊撃手]
坂本勇人(
巨人/9回目)
期間内/打8安5本1点2盗0率.625
※試合数2試合の週だったが、8日
阪神戦では逆転2ランも。
[左翼手]
筒香嘉智(DeNA/5回目)
期間内/打14安6本2点3盗0率.429
※期間内全試合安打。5日巨人戦では2本塁打で勝利導く。
[中堅手]
大島洋平(中日/3回目)
期間内/打25安11本1点4盗3率.440
※安打量産で9月は打率.429。7日広島戦のソロは貴重な追加点に。
[右翼手]
平田良介(中日/4回目)
期間内/打21安9本0点4盗0率.429
※食当たりの休養はあったが、8日広島戦は3打点で勝利に貢献。
パ・リーグ週間ベストナイン
[投手]
バンデンハーク(
ソフトバンク/2回目)
期間内/試1勝1敗0防0.00
※9日
オリックス戦で7回零封。これで2年連続2ケタ勝利。
[捕手]
田村龍弘(
ロッテ/5回目)
期間内/打17安4本0点3盗0率.235
※バットでが8日
西武戦で3打点。ただ、投手陣は荒れ模様だった。
[一塁手]
井上晴哉(ロッテ/6回目)
期間内/打21安9本1点6盗0率.429
※5日ソフトバンク戦、8日西武戦で、いずれも3打点挙げ勝利に貢献。
[二塁手]
浅村栄斗(西武/11回目)
期間内/打17安6本0点5盗0率.353
※7日ロッテ戦は貴重な決勝適時打。得点圏打率.500も頼もしい。
[三塁手]
鈴木大地(ロッテ/2回目)
期間内/打19安9本2点7盗0率.474
※井上同じ2試合で3打点ずつ。勝負強さも見せ得点圏打率.429。
[遊撃手]
今宮健太(ソフトバンク/3回目)
期間内/打19安5本1点6盗0率.263
※打率は西武・源田だが上だが、得点圏打率.571と勝負強さを評価。
[左翼手]
栗山 巧(西武/2回目)
期間内/打14安8本1点4盗0率.571
※マルチ安打4回と打撃好調。9日ロッテ戦は2打点で勝利に貢献。
[中堅手]
西川遥輝(
日本ハム/2回目)
期間内/打14安8本0点0盗4率.571
※4試合で4盗塁。打撃も好調を維持。奇跡のVのキーマンとなれるか。
[右翼手]
島内宏明(
楽天/2回目)
期間内/打14安7本1点6盗0率.500
※5日オリックス戦は逆転弾、同点打で勝利に貢献。得点圏打率は10割。
[指名打者]
ウィーラー(楽天/2回目)
期間内/打15安5本1点7盗0率.333
※9月は.364と絶好調。8日の日本ハム戦では3ランも放つ。