広島の“リベンジ”なるか
DeNAは24、25日とマツダで広島に連勝。目前での胴上げを許さなかった
9月に足踏みはあったが、広島が圧倒的な強さでリーグ3連覇を飾り、次なる目標は2年間届かなかった日本一となった。
現状ではセの全球団に可能性があるCS進出(
中日は風前の灯ながら)。果たしてファイナルの地、マツダで広島の前に立つ挑戦者はどこになるのか。
今回はマツダでのデータを見ていきたい。
広島の強さの源はマツダでの強さとよく言われる。今季も勝率.651で、7勝11敗と全体は負け越しの交流戦も5勝3敗、同じく11勝14敗の対中日も8勝5敗だった。
だが、16年の.710、17年の.706と比べると物足りず、実は他球団の本拠地球場での勝率と比べても5位だ(ワーストはナゴヤドームの.250)。
さらに言うなら、今季の勝率の高さは対
巨人の9勝1敗、対
ヤクルトの8勝2敗があってこそ。よく言えば、ナゴヤドーム以外、どの球場でも勝てるようになってきた、悪く言うならマツダの神通力が弱まっているということである。
特に気になる数字が対DeNAの5勝6敗1分だ。
実は16年からの3年間で広島がマツダでの負け越したチームはない。残り1試合だが、果たしてどうなるか(タイもない。ちなみに交流戦も対パ全体では負け越しなし)。
この傾向は今季だけではなく、広島は対DeNAに16年が7勝5敗、17年は6勝5敗と迫られていた。
投手陣のキーマンとなりそうなのが、対広島6試合に投げ、1勝0敗、防御率2.70の新人左腕・
東克樹だ。マツダでは勝ち負けなしも防御率0.90と安定している。
さらに守護神・
山崎康晃もマツダで6試合に投げ、0.00。
ちなみに、今季の山崎は29試合投げた横浜での防御率は5.08ながら、他球場では富山で巨人・
ゲレーロに打たれたソロ以外の失点はない。
完ぺきなる“外弁慶”である。
対戦が実現すれば、この2人をキーマンにし“短期決戦の鬼”
ラミレス監督がマシンガン継投でカープ打線に挑んでいくはずだ。
不安材料もある投手陣に比べ、打撃陣は好材料が多い。
まずは
ソト。マツダでは打率.389、4本塁打10打点と爆発した。ほかにも
宮崎敏郎が.302、
嶺井博希が.313、
倉本寿彦が.464、
乙坂智が.369など、主軸、伏兵ともマツダを苦にしないタイプが多く、広島投手陣も最後まで息を抜けないはずだ。
もちろんDeNAは、まだCSに進出できるかどうかも分からないが、広島にとっては前年のCSファイナルで2勝4敗(アドバンテージの1勝を含む)の屈辱を味わった相手でもある。
もっとも避けたい相手であり、かつ是が非でもリベンジしたい相手でもあるはずだ。
写真=BBM