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山川穂高が50本塁打に届かなかった理由は?

 

10月1日の日本ハム戦(札幌ドーム)で47号本塁打を放った山川


 10月6日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)、今季チーム最終戦で西武の四番・山川穂高のバットから快音は響かなかった。5打数無安打。開幕から四番に座り続け、大卒5年目にして初めてフル出場を果たした山川の今季は打率.281、47本塁打、124打点に終わった。

 打点はトップを走っていた同僚の浅村栄斗に3打点差をつけられたが、本塁打は2位の柳田悠岐(ソフトバンク)に10本以上の差をつけている。初のキングの座は確実だろう。それにしても惜しかった。50本塁打には残り3本。史上10人目、15度目の大台超えにはわずかに届かなかった。過去に50本塁打以上を達成した選手は以下だ。

60本 バレンティンヤクルト)2013年

55本 王貞治巨人)1964年
55本 ローズ(近鉄)2001年
55本 カブレラ(西武)2002年

54本 バース(阪神)1985年

52本 野村克也(南海)1963年
52本 落合博満ロッテ)1985年

51本 小鶴誠(松竹)1950年
51本 王貞治(巨人)1973年
51本 ローズ(近鉄)2003年

50本 王貞治(巨人)1977年
50本 落合博満(ロッテ)1986年
50本 松井秀喜(巨人)2002年
50本 カブレラ(西武)2003年

 日本人選手で最後に50本塁打に届いたのは2002年の松井秀喜(巨人)。ジャストで達成し、それを置き土産にメジャー・リーグへと旅立っていった。さらに、山川と同じく右打者の日本人選手に限定すると1986年の落合博満(ロッテ)以来となるところだった。なお、落合は前年の85年にも52本塁打を放っている。

 今季、山川が45号を放ったとき、残りは8試合。そのとき50本塁打の可能性について尋ねてみると、次のような答えが返ってきた。

「いや、今季は難しいでしょう。今季は本塁打数に関しては公言せずに、40本塁打を心の中に秘めていましたが、やっぱり40本塁打と思って50本塁打を打つのは無理なんです」

 50本塁打に関して話をできるのも来季以降でしょうとも言っていたが、初めてシーズン通して一軍の舞台で戦ってみてある程度の基準は自分の中にできただろう。来季は50本塁打を胸に秘め、そして再来年は――。シーズン日本記録更新の期待もかかる。

文=小林光男 写真=高原由佳
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