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ドラフト会議物語

【ドラフト会議物語58】清宮幸太郎の交渉権は日本ハムへ。中村奨成は広島、安田尚憲はロッテに【2017年】

 

今年は10月25日に行われるドラフト会議。毎年、金の卵たちが、どの球団へ進むか大きな注目を集める“一大イベント”で、さまざまなドラマも生まれる。今年で54年目を迎えるドラフト会議の歴史を週刊ベースボールONLINEでは振り返っていく。

大物芸人のアドバイスにより左手でクジを


見事にクジを引き当て清宮の交渉権を獲得した日本ハム・木田GM補佐


2017年10月26日
第53回ドラフト会議
(グランドプリンスホテル新高輪)

[1位選手]
ロッテ    安田尚憲(履正社高)  
ヤクルト   村上宗隆(明大)
日本ハム   清宮幸太郎(早実)
中日     鈴木博志(ヤマハ)
オリックス  田嶋大樹(JR東日本)
巨人     鍬原拓也(中央大)  
楽天     近藤弘樹(岡山商科大)
DeNA     東克樹(立命館大)
西武     齊藤大将(明治大)
阪神     馬場皐輔(仙台大)
ソフトバンク 吉住晴斗(鶴岡東高)
広島     中村奨成(広陵高)

 会場には、新任のヤクルトの小川淳司監督、ロッテの井口資仁監督、さらに日本シリーズを直前にしたDeNAのラミレス監督、ソフトバンクの工藤公康監督ら全チームの監督も顔をそろえた。注目は、清宮幸太郎、中村奨成、安田尚憲の高校生スラッガー3人。特に複数球団の競合が予想された清宮の行方だった。

 パの最下位からスタートし、ロッテ、ヤクルト、日本ハムが清宮を指名し、どよめきが起こる。続いて中日が中村奨成、オリックスが田嶋大樹を指名するも巨人、楽天も清宮指名。楽天がドラフト会議の1位で最初から野手を指名したのは初めてだった(15年のオコエ瑠偉は外れ1位)。

 DeNAが東克樹で、1位では唯一の単独指名。まずは交渉権確立だ。15年の今永昇太、16年の濱口遥大に続き、またも左腕の1位指名となる。ラミレス監督は、「優勝するための最後のピースになる。優勝するために君が必ず必要になります。ようこそDeNAへ」と、まだ実戦を残す指揮官ならではの熱いコメント。東は「まさか1位とは思わなかった。MAX152キロのストレートが注目されていますが、自分の売りはコントロール。小柄(身長170センチ)でも、ここまでやれることを見てもらいたい」と緊張の表情ながら強気に語った。

 西武が田嶋大樹の後、阪神、ソフトバンクも清宮。これで清宮は7球団指名となり、高校生野手では1995年、PL学園高の福留孝介に並ぶ最多タイとなった。最後の広島は事前に明言していたとおり、地元の中村を指名した。

 まずは清宮の抽選が行われ、日本ハムの木田優夫GM補佐が交渉権確定を左手で引き当てた。会場でのインタビューで「(明石家)さんまさんに左手で引け、と言われたんで」と最初に笑いを取った後、「日本球界の宝。どうしても来てほしい選手です。ぜひファイターズに来てください」と語った。

工藤監督、金本監督は3度目の抽選


ロッテが交渉権を獲得して、笑顔を見せた安田


 続いての抽選は中村。青々と頭を剃りあげた中村がモニターで見守る中で当たりクジを引き当てたのは広島・緒方孝市監督だ。「ホッとしました。獲得できて幸せです。厳しく育ててくれと言っていたようなので、ウチにぴったりです。早く会いたいです」。中村も「幸せな気持ちです」と語りながら「捕手ひと筋でプロでもやりたい。(小林)誠司さん(広陵高OB。現巨人)にあこがれてきたので、誠司さんを人間的にも超えられるような選手になりたい」ときっぱり言い切る。

 田嶋の抽選では、オリックスが当たりクジ。「ホッとしています。1年目からローテーションに入ってきてくれると期待しています」と語った福良淳一監督は、この日、スポーツ新聞の占いで、運勢で一番だったという。

 続いて外れ1位に入り、ロッテが安田尚憲、ヤクルトが捕手の村上宗隆、中日が社会人の剛腕・鈴木博志、巨人、楽天が村上、西武がスライダーを武器とする左腕・齊藤大将、阪神、ソフトバンクが安田となり、まず鈴木、齋藤は交渉権確定となった。

 安田の抽選で当たりクジを引いたのはロッテだ。安田は「持てる力を100パーセント出したい。井口監督の下でプレーできるのは楽しみです」と笑顔で語った。

強肩強打の捕手・村上の抽選では、ヤクルトが交渉権確定。小川監督は「球界のクリーンアップを打てる逸材だと思います」と期待を語った。

 外れ外れで巨人は安定感が評価される鍬原拓也、楽天は快速球右腕・近藤弘樹で、ともに交渉権を確定。阪神、ソフトバンクは最速155キロ右腕・馬場皐輔でまたも競合した。工藤監督、金本知憲監督も「またか」とばかり苦笑いしながら3度目の抽選に立ち、阪神が交渉権を確定。「ウチは先発が足りないんで、1年間きっちり働いてくれる勝てるピッチャーになってほしいですね」と金本監督。馬場は緊張の面持ちで「金本監督さんからいろいろ学びたいです」と初々しく語った。

 最後の最後でソフトバンクが指名したのが、鶴岡東高の吉住晴斗だ。工藤監督は、「僕が現役(西武時代)のときの渡辺久信投手のようなタイプだと思っています」とコメント。吉住は「こんなに早く指名してもらえると思っていなかったので、びっくりしました。期待に応えられる選手になりたいです」と語った。

<完>

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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