11月13日、タマスタ筑後で12球団合同トライアウトが開催される。野球人生を懸けた勝負を繰り広げる戦力外選手たち。参加予定者の球歴を紹介する。 今季はわずか19試合の出場に終わったが、まだ自信はある
■プロフィル
名前:
鵜久森淳志(うぐもり・あつし)
ポジション:外野手、一塁手
生年月日:1987年2月1日(31歳)
身長・体重:189センチ85キロ
投打:右投右打
経歴:済美高−
日本ハム05(ドラフト8巡目)=14年
2018成績:19試合 5安打 0本塁打 3打点 0盗塁 打率.294
一度その場に立てば「もうあの場には行きたくない」という選手もいるほど、異様な雰囲気に包まれるトライアウト。そこに強い決意で2度目の挑戦をする。一度はつかみかけたレギュラーの座。まだやれる自信があるからこそ、簡単には終われない。
細身の体から放たれる打球がスタンドに突き刺さると、一気に甲子園が沸いた。済美高3年時に四番としてセンバツ初出場初優勝に貢献し、夏の甲子園では準優勝に導いたスラッガー。力で打つのではなく、189センチの長身を生かして打球を飛ばす。その勝負強さと華麗な一発に高い将来性を見いだされ、2005年ドラフト8巡目で日本ハムに入団した。
だが、チャンスには恵まれなかった。当時の日本ハムには、
新庄剛志、
稲葉篤紀、
糸井嘉男、
陽岱鋼らが外野を固めており、出場機会は主に代打。一発を期待されながら初本塁打はプロ7年目と苦しみ、一、二軍を行ったり来たりする日々が続いた。すると15年に戦力外。1度目のトライアウトを受け、
ヤクルトへの入団が決まった。
チャンスをもらった「恩返し」の思いを胸に16年は自己最多となる46試合に出場。外野だけではなく一塁の守備もこなし、一時は五番に座った。17年には開幕カード第3戦(4月2日、対
DeNA=神宮)で延長10回にプロ野球史上16人目となる代打サヨナラ満塁本塁打を放ち、勝利に貢献。開幕カードではプロ野球史上初という快挙を成し遂げた。13日にも9回二死三塁から代打でサヨナラ打を放っている。しかし、レギュラーを勝ち取ることはできず45試合出場にとどまると、今季はわずか19試合出場となり、戦力外通告を受けた。
「とにかく、やり切りたい」
野球人生を懸け、2度目のトライアウトに挑む。
写真=BBM