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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

どうなる? 丸佳浩が抜けた広島の三番打者レースとオーダー編成

 

来季、広島の三番は誰になるか? 安部がハマれば面白いが……


 2018年も暮れ。野球ファンもそろそろ2019年の戦力構想などを思い描く時期だが、19年にセ・リーグ4連覇を目指す広島東洋カープの場合、何といってもFAで丸佳浩が去った後の三番打者をどうするかがカギになるだろう。「丸の穴」については前回のコラムでも触れたが、今回は攻撃面に絞って、2019年の「三番打者レース」に焦点を当てつつ、どの選手が入ってくればどんなオーダー編成になるかを展望してみたい。

 まず、三番の前後の打順だが、カープの場合、鈴木誠也が四番という打順に高い責任感を持っていること、菊池涼介が二番に適任であることを考えると、前後の打順を動かさず、三番に誰かをスポッと当てはめる形になる可能性が高い。

 ちなみに、18年、丸がスタメンを外れた21試合では、バティスタが13試合、松山竜平が8試合、三番のスタメンに入っているが、このときは短期的な「応急処置」の色合いが強く、少し現在とは状況が違うと見る。今回はおそらく、もう少し長期的展望に立った形での三番打者を、まずは指向してくると予想する。

 最も理想的なのは、野間峻祥がセンターに回った後の、レフトのレギュラーになる選手が三番にハマってくれるパターンだ。これができれば昨年同様の下位打線の強さが維持できる。主な候補は、西川龍馬、メヒア、バティスタ、坂倉将吾の4人だ。18年に、規定打席には届かなかったが3割を打ち、現在一番手と目される西川、18年ウエスタン4冠王のメヒアは、そのまま三番に入れるだけの成績を残す可能性を秘めた打者だけに、まずはここを本線としたいところか。

 レフトのレギュラー争いにバティスタが勝ち残った場合には、一発長打の力は申し分ないが打率にはやや不安を残すため、松山竜平を三番に入れ、バティスタを五、六番という可能性も。「鈴木にできるだけチャンスを作る」を取るなら松山が三番、「鈴木が勝負を避けられた後が大事」と考えるなら松山五番の選択になる。また、レフトのレギュラーが坂倉将吾となった場合は、キャリア的にいきなり三番は負担が重すぎるので、下位打線から他の誰かを引き上げて、坂倉を下位打線に入れるパターンになるか。

 レフトのレギュラーになる選手の調子が思うように上がらない、または、18年下位打線にいた選手が明らかにレフトのレギュラーを上回る好調さを見せた場合は、その選手が三番に座るか、あるいは上位の他の打順に引き上げられる可能性もある。この中で最も理想的なのは、17年に打率.310を残した安部友裕が、そのときと同等、あるいはそれ以上の成績を残してくれることだろう。安部が三番に入れれば、下位打線は昨年と同様のメンバーで固められる。

 18年に6月途中まで3割5分を超える打率をマークした野間峻祥もさらなる飛躍が期待される一人。野間が上位打線起用となる場合は、理想形は一番なので、出塁期待値、盗塁成功期待値などを田中広輔と比較しながら、一番、三番、六番あたりの構成を考えていく形になろう。

 また、18年に規定打席未満ながら3割を打った會澤翼を上位に起用する場合は、松山を三番、會澤を五番の形が濃厚か。ただ、會澤は捕手でもあり(試合前半の高打率に比して、試合終盤は打率が下がるというデータもある)、できれば下位打線に置いたままにしておくほうが、チームのベーシックな形としてはいいはずだ。

 もちろん、三番というのは、調子の上がらない選手を辛抱して使い続ける、ということが難しい、重要なポジション。そのとき調子のいい選手をリレーして使いながら1年間を乗り切るとか、左右のツープラトーンということになる可能性も少なくないが、いずれにしても、この「三番打者レース」は掛け値なしの実力勝負。19年のキャンプからオープン戦、さらにはペナントレースを通じ、誰が勝ち残るかで、カープの将来のチームスタイルが見えてくる、ということは間違いないだろう。

文=藤本泰祐 写真=BBM

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