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2019キャンプ取材現場発

【広島】「ピンチに強い男」へ、広島・大瀬良大地が130球の熱投【キャンプ取材現場発】

 

新セットポジションをフォーム固め


大瀬良大地の新しいセットポジション



 沖縄の第2次キャンプがスタートした2月15日、広島のエース・大瀬良大地が早速、新しく作られたブルペンで熱投を披露した。

 沖縄入りの感想を、「暑いです。(暖かい沖縄に来て、体が)動きすぎるので、慣らしながらいきたい」と語る大瀬良だが、その言葉とは裏腹に、會澤翼捕手を相手にして、セットポジションから、ゲーム並みの130球を投じた。

「セットポジションで数多く投げて、フォームを固めたい」と、大瀬良はその狙いを語る。

 大瀬良は、今年からセットポジションの形の改良を試みている。昨年はグラブを顔の前にセットしていたが、今年はこれを下げ、ヘソの当たりの低い位置に変えようとしているのだ。実は大瀬良は、昨年、走者なしだと.214の被打率が、走者を得点圏に置くと、.262と跳ね上がってしまっており、自らの体感としても、「セットに入ると球の速さや強さが落ちている感じがしていた」という。この部分を改善するため、腕がもっと触れる形を模索、グラブの位置を下げて、重心をやや右側に寄せた形にして、固めていこうとしている。

 表情を見ていると、まだ、時折イメージ通りではないボールが行くこともあり、いい感覚を体にしみこませようとしている最中という感じでもあるが、この日の熱のこもったピッチングで、一段と新しいセットポジションが体になじんできたのは、まず間違いのないところだろう。

 投球練習後は、「疲労は思ったより来ています」と言いながらも、「ブルペンが立派になって、雨の日もしっかり練習できるようになりますね」と充実の表情。今季は昨年以上に、ピンチにも強いエースの姿が見られそうだ。

文=藤本泰祐 写真=榎本郁也
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