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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

チームと自身の成績がリンクする男、楽天・美馬学

 

開幕に向けて順調に調整を進めている美馬


 先発3本柱の一人が戻ってきそうだ。楽天美馬学は、チームの躍進に必要不可欠な存在と言えるが、その男が開幕へ向け順調に調整を進めている。なぜ必要不可欠かと言えば、これまでの実績とチーム成績がリンクしているからだ。

 楽天が優勝した2013年に自身初となる貯金(6勝5敗)を作ると、日本シリーズでは2度の先発登板で無失点と好投しMVPを獲得、日本一に貢献した。さらにチームが3位となった17年には自身初の2ケタ勝利(11勝8敗)を挙げ、右ヒジ手術の影響で14試合登板(2勝6敗)にとどまった昨年はチームが最下位になるなど、近年、美馬の成績はチーム成績に大きくかかわっている。

 昨季8月に受けた右ヒジのクリーニング手術。これで藤代高3年夏に受けた右ヒジのトミー・ジョン手術を含め、メスを入れたのは6度目となった。それでも、大好きな野球を続けるために、痛みに耐え、リハビリを乗り越えてきた。169センチと小柄ながら、プロの強打者たちを封じ込めてきたその強靱な精神力は、そういった経験の積み重ねからきたのだろう。

 手術から約半年の月日が過ぎ、ついに球春到来となった。2月1日から始まる春季キャンプの一軍メンバーに名を連ねると、順調に調整を進め、2月24日のヤクルトとのオープン戦(浦添)に登板。術後初実践ながら2回を無安打無失点と好投を披露し、復活をアピールした。

「普通にマウンドに立って、投げていることがすごく幸せ。オープン戦ですけど、一軍のマウンドに戻ってきたと実感しました」。

 楽天の先発陣は則本昂大岸孝之以外は未定だが、平石洋介監督も「開幕ローテに向けて一歩前進したね」と笑顔。チーム浮上のカギを握る男が帰ってくるとなれば、優勝争いも見えてくる。「しっかり長いイニングを投げておきたい」と開幕までの課題も口にした美馬。それでも、「背番号と同じ数(15)勝ちたい」という目標へ向け、大きく前進していることは間違いない。

文=阿部ちはる 写真=井沢雄一郎

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